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「間宮兄弟」映画を観たら小説の良さがわかってきた。

「間宮兄弟」を江國香織のベスト1に北上次郎が本の雑誌で、10年ぐらい前だが選んでいた。
仲のいい独身兄弟のほのぼのとした日常のハナシで、スラスラ読んだけど、これが江國の1位なのかって思った。

で今日、61歳で亡くなった森田芳光監督の2006年の映画を見たら、もうたまらなく面白かった。キャストも信じられないほど豪華で。佐々木蔵之介、塚地武雅、常盤貴子、沢尻エリカ、北川景子、戸田菜穂、岩崎ひろみ、佐藤隆太、髙嶋政宏、中島みゆき。

江國はあとがきにこう書いている。“この2人には自分のスタイルと考えがある。それさえあれば大丈夫。そういう人たちの話を書きたかった”。
森田映画を観て、江國の言ってることがよくわかる気がした。北上次郎がこの小説を好きだと言ったのも。
リアリティがあるかどうかはわからないが、こういう人々、こんな世間は悪くない。

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