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「二度と会わない他人」の気楽さ

人と酒を飲むのが好きだ。酒を飲んだ状態の人間からしか聞けない話(ぶっちゃけ話もそうだけど、めちゃくちゃ真剣な話とかも)を聞くのが好きだ。
友達と飲むのも好きだけど、1人でふらっとBARに行って飲むのも大好きだ。
知らない人と仲良くなってその場でめっちゃ喋って、はい解散、というサッパリした関係値がとても心地いい。日常においては絶対関わりたくない変な人もいるけれど、その変な人ですら、酒の場であれば「面白い人だな」という認識に変わる。多分その場限りの飲み相手だからそういう認識に変わるんだと思う。

私と会ったり喋ったりしたことのある人は分かるかもしれないけど、私は基本的に静かだ。(いやそんなことはないかも?話せる人にはめっちゃ喋るわ)
あと、喋っても声に抑揚がない(声の抑揚がないのは住宅展示場のナレーションのバイトでめっちゃ困った部分でもある)。
でも、BARに行ってその場で隣にいた人と話したりマスターと話したりするときには、めちゃくちゃ声に抑揚がつく。感情を1.7倍くらいに増幅させると自然と声に抑揚がつく。

その場で会って1〜2時間一緒に酒を飲んで、じゃあさようなら、と解散するのが分かっている相手なので、私が私である必要性がない。もっと言ってしまえば、どんなキャラになってもいい。
初対面だから当然その人は私のことなんて知らないし、その後二度と会うことは無いので「このキャラで日常生活送るのは辛いな」というキャラでも演じることが出来る。
演じるというよりも、多分いつもは表に出さないようにしているテンションの高い自分が出てくる感覚の方が強いかもしれない。「いつもテンション高い人間」というイメージがつくと毎日それでいないといけなくて疲れてしまうから、奥にしまい込んでいるのだと思う。「24時間365日このテンションの高い状態を保つのは無理なので奥に潜めておこう」という部分が、「まぁこの人は私のこと知らないし、もう二度と会わないし、1〜2時間ならこのテンション保てるな」と思って自然と表出するんだと思う。

……さて、高円寺って本当に素晴らしい街ですよね。
最近高円寺で飲む機会が増えて、気づけばよく高円寺に行っている。自分の家からたいして近くもないのに。(最高だよね…高円寺、いいよね…)
オシャレなカフェもあれば、汚ねぇ居酒屋もある。混沌としていて居心地が良い。

この前、友達と高円寺で飲んだとき、BARで会った人と朝まで喋って、その場の流れでLINEの交換をした。LINEなどのSNSは気に入らなければブロックすれば済むし、酒の場でのLINE交換はお互い「多分連絡とらないな」と分かっているけどとりあえず交換しているから(と私は思っている)、面倒だったり変な人だったら気兼ねなくブロックすればいいと思っている派なので、気軽に交換してしまう。

そんなことがあって、酒の場で知り合った人と数日後に飲みに行くことになった。まさかの「連絡をとる」パターンが存在していたとは。びっくりである。
夕方に待ち合わせなのだけど、もう本当にどうすればいい?!どうすればいいんだ!! 1人で酒を3杯くらい飲んでから待ち合わせ場所に行けばいいのか?
酒飲んだ状態で会った人と素面で会っても、絶対に知り合った時のテンション感を出せない。
さて、どうしよう。
そんなことが最近の悩みです。はい…。おわり。