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ひかれよ

目に見えるもの以外で世界はできている。

視界の中で世界を完結させることは傲慢だ。個人で世界を完結させることなどできるはずないのだから。最初の人類、アダムとイブだって2人だ。

眼前に壁が立ちはだかると、自分だけが世界から拒まれている気持ちになる。目に入る人々はみな楽しそうに、壁なんて見たことがないような顔で街を歩いている。

そんな人々も見えないところでは、他人が経験したことのないような地獄に落ちたことだってあるかもしれないし、他人を地獄に落としたことがあるかもしれない。目に見えるものは少なすぎる。

だからこそ、言葉があり、人とコミュニケーションをとることができる。

目が見えなくなった世界で人々は何を思う。

ここまで読んでいただきありがとうございます。 本と友達になります。