美大受験でポロリしそうになった話。
いまから●年前・・
私が受けたのは、ある地方の美術系コースがある大学。
課題は1次が石膏デッサン。
席は早いものがちではなく、もはや完全に運。
(この席が結構大事で、石膏像の真後ろとか、普段描き慣れていない構図だったりするとそれだけで焦ってしまうのです。私の場合…)
1次試験当日、私は席について思わず心の中でガッツポーズ。
(めちゃくちゃいいポジションやん…!これはイケる!!!!)
鉛筆を走らせる手も、いつもよりスムーズ。
私の腕も軽やか。
構図のアタリをとって、離れてチェックするために立ち上がる。
…ん?
なんか、軽いな。
ない。
ブラジャーが、胸にない。
妙にそわそわする胸元。
どっか落とした?会場?泊まったホテル???
それまで冷静に構図をキメていた私も、
自分の顔がどんどんこわばっていくことに気がつく。
いや、なんか違和感ある…
ある、
腹に!!!
そう、ブラジャーはいつの間にかホックが外れ、
お腹あたりまで知らぬ間にずり落ちていたのです。
デニムに引っかかって、床に落ちることは免れてたけど。
しかも今日に限って、ミラクルパット。
お腹に2つ存在する、不自然な膨らみ。
試験監のお兄さんが、不思議そうにこちらを見ている。
どうか、どうかお願いだから気がつかないでくれ!!!!
目の前の石膏像と向き合うどころか、
別のところに気がいってしまう始末。
ちくしょう、私の人生かかっているのに!
…こうして私の長いようで短い6時間は終了した。
ちなみに結果は、無事合格。
ふと、気づいた。
そうか、私の身代わりになって
ブラジャーは外れてくれたんや!!
…と都合よく思うことにしました。
めでたし、めでたし?
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