見出し画像

IDEA:人生や仕事に計画を立てたり目標を持ったりすることをやめよう

企業で一社員として働いているなかで、全社目標やチーム内OKR、個人目標に対して、目標を立てることってそんなに重要なのか?と思うことが最近よくある。(もちろん目標を立ててそれを達成することには企業成長において大いに意味のあることだが)

だいぶ前だが前職で教育業界に従事していたからかもしれない。いい意味で比較対象を持っているということにしておこう。

教育業界は営利追及が主ではなく、生徒の人格形成や学力向上が主となるため企業でよくある目標設定や評価制度といったものは基本的に存在しない。トップ私立高校の教員であれば毎年いかに多くの生徒を有名大学へ輩出するか(自分が勤務している学校のブランドを高められるか)に向かって3年間かけて生徒を育て上げる。常に奉仕の世界だ。医療業界とも似ている面がある。

目標設定や評価制度がなくとも一応仕事として成り立つのはなぜか。

教育や医療は儲けることを前提として価値提供をする仕事ではないからだ。より具体的に言うと、学校や病院の右肩上がりの成長を目指しているわけではないからだ。とにかく今日、今、目の前の生徒や患者に向き合うことが優先事項となる。

そのときに特定の目標や評価を気にしていたら生徒や患者はどうなってしまうだろうか?

その目標や評価にとらわれるがゆえに、生徒の本望ではない方向へ導いてしまい後悔が残る人生を歩ませてしまうかもしれない。手術方針を変更して術後の患者の人生が大きく(悪い方向に)変わってしまうかもしれない。

むしろ目標設定や評価制度をもとにして進められるような仕事ではないし、そうあるべき仕事でもないということだ。

目標があることで、それを追求しようとし、結果として思わぬ逆効果がもたらされることは誰でも日常で経験したことがあるのではないか。

例えば55キロまで痩せるという目標を立てたとする。その目標を達成することに情熱を注ぐとどうなるか。55キロに到達するまでのプロセスはほぼどうでもよくなってしまう。55キロに到達するならば。米や肉を食べなくなりナッツだけを貪り食う生活を一定期間送るかもしれない。55キロまで痩せたあとに、筋肉が減っていたり体調が悪くなっていたりすることに気づく。

目標に夢中になりよくわからない結果になること(あるいは破滅の道へ向かうこと)は、企業でも簡単に起こり得る。目標を追うことは、どこか犠牲になる部分が存在しバランスが崩れるからだ。

KEY BENEFITS:目標を達成するよりもより大きな成果を残すことができる

ガツガツ営利追求を目指すIT業界で働いていると目標を追うことの罠のようなものを日々目の当たりにしている感覚だ。

とにかく各チームそれぞれの目標を達成しようと躍起になってよくわからないことをしていないか?と。他チームに深く関与していない人が客観的に見ると本当にその方向性でいいのか?と違和感を持ってしまう。

目標達成しか見えていない人やゴールに猛突進していく人にぜひ一読してみてほしい。

ある会社が営業チームに対してその目標を明らかにしない方針をとったため、ゴールを見失った営業チームだったが、結局は会社の考えた目標をはるかにしのぐ結果をもたらしたそうである。「特定のゴールを設定しなければ、方向感覚を広く持って、より的確に将来のビジョンを立てることができますよ」と、シャロピは私に言った。「まるでジャズの即興演奏のようにも思えます。目的を持って試行錯誤することに他ならないのです」

ネガティブ思考こそ最高のスキル

上記を理解するために身近な例を挙げたい。

TOEIC800点や900点台を目指して問題集をあくせく解いて勉強しても英語を使えるようにはならない。英語を使うという目的のもと、TOEICを受けてみたりオンライン英会話を始めてみたり海外の友達を作ってみたりTIMEを読んでみたりする。その結果、TOEIC800点を取るという目標を達成したときよりもはるかに大きな利点を得るだろう。

HOW TO MAKE IT WORK:目標達成に夢中にならないこと

目標やゴールを持つことが必ずしも悪いことではないし、それらを持つなと言うつもりもない。

ただ、目標やゴールを無理やり持たなくてもいいのではないかということだ。

さらに言うと、目標やゴールを持たなくてもそれなりの成果は出せるんじゃないのかということだ。

目標を持っていたとしても、その場その場で臨機応変にそのときのベストを尽くそう。

目標によって固定化されたやり方や考え方をなぞるのではなく、柔軟性をもってより創造的なやり方や考え方をしてみよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?