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家具職人を目指した理由-前編-

幼い頃「劇的ビフォーアフター」にハマっていた私は『たくみちょーかっけー!』とテレビを食い入るように見ていた。


あとは物件のチラシを眺めながら、インテリアの配置を妄想するのが好きだった。


カレンダーをめくった日にはその裏にお絵描きするのが恒例。
大きいツルツルの紙に、マジックペンで描けることが嬉しかった。



高校に上がった時、すぐに卒業したらどうするかについて考えた。

それまで将来の夢はずっと「漫画家」だったのだけど、自分には才能が無いことをなんとなくわかっていた。才能が無いというよりも努力をしたいほどのめり込んではいなかったのかもしれない。


絵を描く以外ではお洒落をするのが好きだった。
でもこれもなんとなく、私はファッションを仕事にしたいわけじゃないなあと感じた。

お手製のアクセサリーを作ったり、ミシンでワンピースなどを作っていた私は自分で作るのって良いな!!と思っていた。
手作業ももちろん好きだし、世界にひとつだけで特別ってのが良かった。


絵でもファッションでも無いとすれば、他にはインテリアが好きだなあと思った。
何度部屋の模様替えをしただろうか。


職人に対する憧れとものづくりがしたいという確信、かっこいい家具を自分で作りたいと思った。


その日から私の夢は家具職人になった。



それから家具職人になる為の進路を探した。大学への進学や、職業訓練校も考えたけれど、デザインも学べるインテリアの専門学校へ進むことに決めた。


専門学校は二年間、一瞬で時間は流れた。
その間に、より具体的にどうなりたいかについて考えた。
専門でデザインに触れて、とてもワクワクした。自分でデザインをして、自分で制作をする職人になりたいと思った。

けれど同時に、デザインをする前にもっと作り方について知りたいと思った。
制作の知識があればあるほど、もっと自分の内側からデザインのアイディアが湧いてくると思った。


女の職人っていうのも、なんかイケてるなあって思って。
昔からメンズライクな物も好き。

小学生のとき、男の子のファッションに憧れてカーゴパンツを履いてラジコンで遊んだりしてた。でも同じくらい可愛いフリフリのリボンも好きなの。


自分の好みは何においても幅広くて、でも自分の中でコレっていうものがある。
それを説明するのが難しくて、だから好みを聞かれると返答に困ってしまう。

きっとこの先もずっと言語化できないんだろうけど、自分で生み出す物で表現できていけたら良いな。


今は修行期間だけど、そろそろ具体的な目標に向かって動きたい。


人生何度目かの分岐点が近づいている気がする。



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