旅行から帰ってきてから、何もやる気が起きなくなってしまった。 【しあの備忘録】
不安な気持ちは行動をすることでしか解消されないと分かっていても、ふと一度立ち止まると再出発をすることが難しくなる時がある。今回、大好きな旅行に行って、初めて感じた感覚があった。
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私は旅行をすることが好き。特に、海外旅行をしてる間は一旦全ての日常を忘れてその世界に没頭することができる。
逆にいうと、東京で生活をしているときは、頭の片隅の何処かにずっと仕事が張り付いている。普段はそれで良いし、そもそも好きでこの音楽を中心とできるような生き方を選んでいる。
それでも、没頭しすぎて自身のことが見えなくなってしまったりすることがある。
だから、物理的に活動拠点から距離を取るというのは、自分にとって欠かせないことだ。今回、韓国旅行に行くにあたっても、同じような考えを持っていたわけだけれど。
旅行に行ってる間は最高に楽しくて、韓国という未知な世界を1日ずつ生きることに精一杯で。めちゃめちゃ良い時間だった。また行きたい！の気持ちしかない。
一方で、日本に帰ってきて、なんだか燃え尽き症候群のような。何もやる気が起きない無力感に襲われてしまった。
人生初のワンマンライブへ向けて準備中の最中、ギアを上げている時期。
それがプツッと切れた。
一度立ち止まったことで、再出発が難しくなってしまった。
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私がワンマンをやりたいと思ってるだけで、他の人は別に求めてないんじゃないか？とか。ていうか、私の人生ってこのままでいいのかな？とか。
そんな漠然とした不安と、ネガティブな思考が頭の中を一気に支配してきた。
別に音楽活動じゃなくても、楽しいと思えることや生き方はある。
それに私が見ている日本の社会以外にも、世の中にはたくさんの国や生き方がある。なぜ私はこんなに苦しみながら、この活動に執着をしているのだろう。
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どんな物事にも、きっと「勢い」とか「バイブス」みたいなものが必要で。あまりに冷静になりすぎると、没頭していた世界から頭が離れてしまう。
それが、必要な時もあれば、現実世界に戻ってきた自分を苦しめることもあるのだということを知った。
万病に効く薬はないというか。
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帰ってきて、4日くらい経過して。
やっと身体だけではなく心も日本に戻ってきた。
今は、改めて、自分の頑張っていることをもう少し頑張りたいと思えている。もう一度ワンマンに向けて、踏み出したいという気持ちになっている。
何がきっかけとかはないけれども、緩やかに戻ってきた。
でも、ちょっと、怖かった。
もしこのまま、ぽかんと胸の空洞が空いたままだったらどうしようと。
それはそれで、新しい何かと出会うことがあり、楽しいのだと思うけれど。
一度決めたことをやり遂げられないままになってしまっては、自分が自分自身のことを嫌になってしまいそうだから。
私は、私が、戻ってきてよかったなあと思う。
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何が、なんのきっかけになるかなんて分からない。
それが、良い時もあれば、逆な時もある。
そんなことを痛感したのでした。
苦しみごと愛せたらいいのにね。
全然そこまで強くなれないや。
……
ていうか、これって旅行のせいじゃないかもしれない。
ここのところ、たまに、漠然とした不安に襲われることがあるんだよね。
20代後半から30代にかけてのこの気持ちの変化というか。
モヤモヤした感じには名前があるらしい。
人生100年時代の4分の1、25歳をすぎたあたりから「クォーターライフクライシス」っていうやつが突然現れるらしいのよ。
クォーターライフクライシスの対象は、自身の人格や性格ではなく、おもに人生そのものについてです。仕事・結婚・家庭・資産・夢や目標など、人生を構築するために重大な要素について不安感を抱きます。
「このままの人生で自分は本当に幸せになれるのか？」「そもそも自分にとっての幸せとは何か？」など、人生という大きなテーマに対する疑問を感じ、気持ちが落ち込んでしまいます。
小さな引っ掻き傷がきっかけで、元から持っていた傷がドワ〜〜っと開いた感じなんじゃないかなって思う。
へ〜！ふう〜ん？
という感じですけれど。100を信じるわけじゃないですけれど。
なんだか、名前を知ったことで、少しだけ安心。
また突然、謎の不安感にぼか〜〜〜んっと、殴られるかもしれないけど。
そんな時に、びっくりしすぎないようにしたいなと思った。
クォーターライフだけじゃなくて、多分人生のライフステージが変わるような時期とか。他の人たちと足並みが揃わない時期とか。そんなのっていくつもあるんだよきっと。
そして、もしこれを読んでいるあなたにも似た感情に襲われる時があるとしたら、あなただけじゃないよと言いたくて。
そう思って、ちょっとネガティブな私の感情もnoteに残しとこうと思いました。
まじうちら人間も動物ですわ！！！！！！！！
最後まで読んでくれてありがとう。
2024.7.26
しあ
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しあとは？
長崎生まれの福岡育ち、東京を中心に活動しているシンガーソングラッパー。6歳の頃から詩を書くのが好きで、18歳の時にラップに目覚めた。己の幸せのコップを満たして、溢れさせることを信念に、等身大の感情や価値観を楽曲を通して世に提示している。
2016年より活動開始。2019年リリースの1st single「Petrichor」はテレビ朝日系「BREAK OUT」にて取り上げられた。2021年12月に1st album 「WORLD OF SHEER」をリリース。2022年5月には「スシロー行きたい」が期間限定でスシロー全店でオンエアされた。2023年11月、『言語学的ラップの世界 / 川原繁人feat.Mummy-D,晋平太,TKda黒ぶち,しあ』を出版。また、エンタメ音楽イベント「せれんでぃぴぃてぃ」を主催している。
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