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ノリゲで記憶の扉が開いた話

こんにちは!

タイトルだけで、イメージが沸いた方はなかなかの韓国通ですね?

ノリゲというのは、この腰のところに付けているこういう飾りのことです。
(どこまでも推しを貼りたがる)
(なんなら1枚目はユンギさんだけでいいんじゃないか疑惑)

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韓服を着用するときの飾りらしいんですけれど、綺麗ですよね。

で、今回、バンタンの秋夕(チュソク)を取り入れたグッズでノリゲ風のものが出ていましてね。

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ふとこれを見ていたら、あれ?昔うちにあったなって思い出して。
わたしが子どもの頃、祖母の友人からもらったノリゲがうちにあったんです。気に入って自分の部屋に飾っていた気がする。

そしてその祖母の友人「ひろしまさん」のことをふと思い出しました。
祖母より十歳くらい年上だったひろしまさんは、祖母の一番仲の良い友人でした。わたしは数回会ったくらいですが、話はよく聞いていました。

ノリゲの飾りはひろしまさんが故郷に行った時(観光ではなかった気がする)お土産で買ってきたと言っていたような気がします。

そして、ひろしまさんはとても敬虔なクリスチャンでした。
わたしが訳あって23歳で洗礼を受けると決めた時、家族が大きな反対をしなかったのは

「ひろしまさんみたいな良い人が信じている宗教だから」

というのが一番の理由でした。

祖母もひろしまさんも歳をとって、電話でのやりとりだけになり、その電話の声も聞き取りにくくなった頃、「これを最後の電話にしましょう」と言いながら電話をしていたのを思い出します。

その数年後にひろしまさんが亡くなったと娘さんから連絡が来ましたが、祖母も足が悪かったので、お葬式に行くことはありませんでした。
多分祖母の中ではあの最後の電話が別れの電話だったんだろうなと思います。

バンタンのノリゲ風グッズで、ずっと忘れていたひろしまさんのことを思い出し、そして、我が家に韓国や他宗教に対する偏見がほとんどないのは、ひろしまさんの存在が大きかったんだろうなと、気づいたんです。

数回しか会ったことのない祖母の友人が、とても優しく愛に溢れた方だったおかげで、わたしは大きな反対にもあわずに好きなようにして生きてきたんだなぁと。

ノリゲを見てもずっと思い出すことすらなかったひろしまさんのことを、バンタンの秋夕グッズのノリゲで思い出す昼下がり。

そうそう、秋夕(チュソク)というのは、韓国の一番重要な年中最大の祝日で、親戚一同が故郷に集まって先祖の墓参りや供養をしたり、秋の収穫に感謝したりするものだそうです。

そうかぁ、先祖のことかぁ、このタイミングでひろしまさんのことを思い出したのも、そういうことかぁ。

21日の満月には月を眺めながら、天国でまた仲良くしているであろう祖母とひろしまさんに祈りを送ろうと思います。

最後まで読んでくれて、ありがとう!

では、また!

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