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オシロイバナ

祖父の病院へと続く道は
ガタガタしたコンクリートのどぶ板

祖母と一緒に歩きながら
道端のオシロイバナを見つけては実をとってポケットに忍ばせた

病室はよく冷えていて
祖父は昼食に出されたビスケットを
いつもわたしのために取っておいてくれた

ベッドの足元に座ってビスケットを食べて、少しだけ話して帰る

たいして美味しくもないビスケット

わたしに常に色々なものをくれた祖父が
いまできる精一杯の贈り物

祖母と一緒にオシロイバナのガタガタいう道を戻る
ポケットの中に黒い実が増えていく

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25年前の今日、祖父が亡くなりました。
実家にお線香でもあげに行こうかね。
大好きだった祖父のことはこちらのエッセイに書いています。

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