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【加筆・修正ver】杉藤 俊雄 は××したい_44_高校生編 10

 結論から言うと、大人たちから思いっきり怒られた。

 僕が杉藤家であることを差し引いても、かなりのマイナスで不興を買ってしまった。

 なんで、勝手にいなくなったんだ!

 と怒鳴られれば

「起きたら大川くんもいなくなったって聞いて、いてもたってもいなくなった」

 と怒鳴り返すように言い、長く伸ばした前髪越しに瞳孔が二つに割れた瞳をぎょろつかせる。

 そして、友達と一緒にバラバラに散って僕を探していた早瀬くんは、僕の足りない部分や、言いよどむ部分をインチキ関西弁でうまくごまかしてくれて、とても助けてくれた。あまりにもうまく行き過ぎているから、園生くんに感謝した方が良いのかもしれない。とても悔しいことだけど。

 部屋に戻って、ベッドの上で体育座りになる僕は、胃の奥が痛くなって全身が震えるのを止められない。

 僕はみんなの役に立てた? 

 みんなはこんな役立たずな僕を嫌いにならないよね?

 僕が、

 僕が、

 僕が、

 僕が、

 あぶくのように溢れる、浅ましい自分本位さに泣きたくなる。僕の顔が醜いから心も醜いんだと言われたら、なにも言えない。

「とっしー、一人で泣いとるか? 心配になってきてもうたで」

 あぁ、なんて最悪で最高なタイミングなんだ。自分の中で頑なだった部分が、柔らかくグズグズと音をたてて崩れていく。

「早瀬くん、早瀬くん!」

 僕は早瀬くんに抱きついて、そのまま泣き崩れた。彼から漂う匂いが土の香りじゃなくて、ハーブ系の爽やかな香りなのに、どこか引っ掛かりを覚えながら与えられる温もりに僕は溺れた。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 大川くん、五代くん、園生くん、物部くんの四人は、夜になってようやく帰ってきた。

「よかった、無事だったんだね」

「遅かったんから、心配したんやで」

 僕と早瀬くんは白々しく、彼らを出迎えて大人たちの不信の目を必死に欺いて、自分たちが犯した罪を現実化しないようにする。バレなければ罪ではない。僕たちは無罪なんだ。

 マンガでいうことの血の匂いとか、不自然な挙動や動揺とか四人から感じなくてホッとした。ほんのり柑橘系の匂いがしたけど、寄宿舎ここ以外にお風呂ってあったっけ?

 そう言えば指原 柚子をリンチにかけて殺した犯人たちも、僕が意識を集中しなければ、犯した罪が表面化しなかった。いつものように……っていうのは主観かもしれないけど、彼らは普通に自分たちの日常生活に回帰しているように見えた。

 大人たちに囲まれている大川くんたちを見ながら、うすら寒いものを思い出して僕はマスク越しに自分の鼻を撫でる。

 生きている人間が恐ろしい。さらに言ってしまえば、罪の自覚のない人間ほど恐ろしいものはない。

 加害者たちは普段と何も変わらない態度で、人を殺したことを顔に出さずに僕を拉致監禁しようとした。力を使わなければ見破ることが出来なかった罪。彼らには罰が下されて、法の下でどのように裁かれるのかは分からない。

 願わくば、僕を逆恨みしないで粛々と自分の罪を受け入れて欲しい。

 え? 僕たちは、まだバレていないからノーカンだよ。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 結局、免許合宿は中止になって僕たちはB市に帰されることになった。 そのかわりに、冬休みの免許合宿は全額免除にするらしいから、また来てくれという言葉を、教習所の一番偉いオッサンに言われて苦笑い。

 もちろん、冬休みはリベンジするつもりだ。

 今度は友達に危害が及ばないように、僕は僕の能力のすべてをもって敵を叩き潰してやる。

 そんな決意をかためつつ、最終日前日に気になることがあって、ある人物を相談という名目で教習所の個別相談室へ呼び出した。

 そう、大川くんにバイクを渡しただけではなく、元杉藤顔だという数奇な運命を現在進行形でたどっている教官。彼はさらに老け込んだ様子で、「そんなもんだろうと思ったよ」と部屋に入ってくる。

 まるですべてが分かっていて、だからこそなにもかも諦めてしまったような枯果てた様子に、落ち着かない気分になる。もしかしたら、僕はこの男を通じて自分の未来を見ているのかもしれない。

 机を挟んで座る僕たちは、もの言いたげな視線を互に交差させて少し黙り込んだ。

 扉の向こうでは、僕を護衛している刑事たちの気配を感じた。彼らにとって、僕は護衛対象であると同時に仕事を増やす厄介な存在なのだろう。

 申し訳ないと思いつつも、これも仕事なんだから頑張って欲しいと、苦い気持ちが沸き上がる。

「あの、合宿初日に、バスのタイヤをパンクさせたのは貴方ですか?」

 ともかく、僕がしゃべられないと話が進まないので、ずっと感じていた疑問をぶつけてみた。聞かれると厄介だから声のボリュームを絞った感じで。

「おいおい、ずいぶんと飛躍した推理だな。犯人は商店街の人間じゃないのか?」

 教官の方も僕に倣って声のトーンを落とす。

 これは聞かれてはいけない話。

 自分のために、そしてお互いのために。これからのために。

「僕は最初にそう思っていました。仲間たちの凶行を止めるためだったんじゃないかって。だけど、大川くんの目を通じて、貴方の話を聞いて、いろいろ考えてしまったんです。僕も杉藤顔ですからね」

 僕は、魂が僕の親戚らしき男をじっと見た。

 老け込んではいるが普通の、どこにでもいる顔をしている。

――正直うらやましい。

「最初に疑問に思ったのは年齢です。大川くんのおじいさんと親しい割には、年齢のつじつまがあわない気がした。老人が赤ん坊に転生しているのなら、ぱっと身で30代後半というのは少しおかしい。だから貴方の場合、能力の代償は老化だと考えた。急激な老化で寝たきりになったのだと」

 男はじっと僕を見る。

 僕もじっと見返して言葉を続ける。

「そして、貴方がわざわざ言っていた【半分】って言葉。そこで、僕は考えたんだ、もしかしたら人の身体を奪う能力は完全に失われていない。貴方は何度も同じことがあったて言った。つまり、誰かをいつも操って大事件が起きるのを密かに防いできたのでしょうね。今回の件もそう、犯人サイドの人間の誰か、誰でもよかったのだろうね。そいつの身体を乗っ取って送迎バスのタイヤを全部パンクさせた。貴方の狙いは疑心暗鬼を煽って、犯行自体を諦めさせようとしたんだろうけど、共犯だったけれども山中崎の人間じゃない指原 柚子のせいで、まさかの集団リンチで殺人事件。後に引けなくなった復讐者たちが、五代くんまで誘拐されるなんて思わなかった。そうでしょう?」

 一気に言い切った僕は、口の中がカラカラになって無理やりツバを溜めて口の中を潤して嚥下する。

 犯人の八割が山中崎出身者で商店街。駅前開発の被害者として一致団結していたハズが、人手や目的を悟らせないために他所の人間が必要だった。受け入れざるを得ない不確定要素、さらに行動が読めない未成年。

 指原の背信は、燻ぶっていた地雷を踏みつけるのには十分だった。

 ……だけど、あぁ。なんて身勝手な。

 じりじりとした気分を持て余しながら、僕は夢の場面を思い出していた。大川くんに語る突拍子もない物語――他人の身体を奪いたい気持ちはわかるけど、実際奪ってしまった場合、どんな感情に苛まれるのだろう。

 こんな自分の利益にならない善意を繰り返させるほどの、身を削るような強い感情の匂い――まるで排せつ物のような――不治の病に似た感情。

「ここまで分かっている。しかも、相手の心を読む能力者。なのに、なぜわざわざ、俺をここに呼び出した?」

 少し困ったように教官が言った。僕の行動が解せないと言わんばかりにため息をついて、緊張で体を強張らせる。

「そんなに警戒しないでください。知りたいのは、そんな便利な力を持っていながら、どうして中途半端に僕たちに関わってきたかです。あなたが覚悟を決めてくれれば、全部解決できたんじゃないですか?」

「それは買い被りだよ。この力も、そう便利なものじゃないしな。能力がバレて今の生活を失うのだけは勘弁だった」

「だったら! 最初からなにもしないでほしかった。貴方の自己満足のせいで、人が死んだ! 償いだとしても、あまりにも中途半端で結末がお粗末だ」

 普通の顔、平凡な人生、半減したけれど、代償もあるかもしれないけど、人を操る能力。

 なんて理想的なんだ。

 僕だって出来れば、こんな顔を捨て去りたい。普通の人生を送って、普通に人を好きになりたい。誰かを愛したい。

 この生活を守りたい気持ちが、僕には痛いほどよくわかる。考えただけで、胸が締め上げられそうだよ。

 そんな尊い可能性をこいつは自分からドブに捨てていった。

 まるで安全な場所で、溺れた相手に届くか分からない浮き輪を投げるだけの救助。泳いで助けることが出来たのに、泳ぐことが出来ることを周囲に知られたくないという理屈。

 この果てに大川くんは人を殺して、僕たちは必死で死体を隠す手助けをした。

「お粗末ね。たしかに、たしかに。だけど、しかたねぇんだよ。罪悪感やら

、まともに生きたい気持や、ちょっとした好意と優越。あぁ、そうさな、感情は非常に厄介だ。今感じている後悔の感情すら煩わしくて捨ててしまいたいよ。なんで、普通に生きたいって思っちまったんだろう。この身体を奪って、記憶に振りまわされてしんどくて苦しいばっかりの人生さ。あの時、とっとと死ねば良かったんだ」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 とっとと死ねば良かったんだ。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 その言葉に、目の前が怒りで真っ赤になった。無責任で身勝手で、だけど垂れ流した心情の一つ一つに、微かに共感を覚えているのは、僕が杉藤顔という重荷を背負ったが故なのだろう。それが嫌になる。僕だって死にたいと思ったとことは何度もあった。1999年の7月に世界が滅びなかったことに、心底落胆して頭をかきむしったこともある。

 教官との面談は不毛な形で終わり「とっとと死ねば良かったんだ」という言葉が、池に投げ込まれた石のように波紋を広げて池の底に落ちていく。

 死は最終手段。

 僕は希望を捨てられない。

 僕は諦めることができない。

 それが多くの人々を不幸に陥れたとしても、僕は僕たちから当たり前の日常を奪ったやつらを許せるわけない。

 B市に帰る道すがら、友達と様々なことを愚痴りながら、僕は脳内でいつもの熊谷イジメを敢行する。

 画鋲・彫刻刀・カッター・千枚どうし・硫酸・ハンマー・ドリル・チェンソー。

 醜い肉体を引き裂き、血と悲鳴に酔い、殺さないように、だけど痛みを確実に与えられるように細心の注意を払う。

「や”め”でっ”、い”い”だあ”い”ぃ”……」

 僕が作り出すぐちゃぐちゃな死体。醜い醜い熊谷が、醜い概念から離れた肉片となり果てるのを確認すると、胸がすっとなって、世界が少しだけきれいになった気分になる。

 熊谷はいまどうしているだろう――そんな、現実に即した想像はしない。熊谷は一生、醜くブサイクで、存在自体が無様で、いつも甲高い声を上げて惨めに生きている。それが僕の望みだから。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 数ヶ月が経った。

 冬休み中にバイクの免許と車の免許を並行して取得して、今度の春休みにバイクに乗って、みんなでどこか遊びに行こうという話になった。

 あれから色々なことがあった。僕の能力が復讐者たちの逮捕に貢献したことで、山中崎警察署長から表彰されたのだ。

 その場に父も出席していて、何年かぶりの顔を合わせた再会だった。父はしげしげと目を細めて僕に言う「あぁ、神が宿っているな」と、柔らかな羨望と繊細な喜びをない交ぜにした、絹のように肌触りの良い負の感情。

 父のぎょろついた瞳は虚ろで、僕の中の幼い自分が、茫然とした顔で立ちつくしている。

 感動的な抱擁も、今までの寂しさを埋める温もりも、元気な父親に会うことが出来た安堵も、なにもなかった。そう、なにも感じることが出来なかった。

 壁にボールを投げているような不毛な会話を交わして、僕の言葉が父の心に触れることなく、すべてが素通りしていく無力感。

 僕も父も、その場にいながら違う現実を生きている。

 どうして。

 僕を称える父は僕を見ていない。

 おそらく駅前開発を住民に説明した時も誰も見ていない。

 その眼差しは自分の見えている現実しかなくて、母さんも、孝雄も、和子のことも見えていない。

 小学校に上がる前に分かっていたハズじゃないか。

 この男の本性が。

 だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど、だけど。

 幼い僕が泣いている。

 僕の中には確かに、幼い頃に見ず知らずの女性を助けたカッコいい父の姿があったはずなのに、目の前の父と僕の中の父が一致しない。

「俊雄、大学に入学したら時間を作りなさい。正当な杉藤家の跡取りとして、顔を合わせないといけない人々があるからね」

「はい」

 ねぇ、父さん。僕がんばったんだよ。寂しかったんだけど、いっぱいいっぱい、がんばったんだよ。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 高校生の僕たちはバイクでキレイな景色の中を走る。鎌倉、静岡、熱海、秋葉原、日光、大学に進学したら、僕たちはさらに集まる時間が難しくなるから、時間があったら必死でバイクで遠出をした。

 人を殺したこと、死体隠ぺいをしたこと、そんなことなかったかのように必死に青春を謳歌した。必死に笑って、必死に頑張って、必死に現実をしんだ。

 そんなある日。

「なぁ、園生。もうええやろ? あの状況で一体どんな手品を使って、サツの死体を始末したんや?」

 旅館でくつろいでいたところを、いきなり早瀬くんがミサイルを撃ち込んでくる。僕はびっくりして早瀬くんを見ると、早瀬くんは面白がるような少し意地の悪い顔で目を細めた。

 見えない圧を早瀬くんから感じるのに、園生くんは「うーん」と伸びた前髪を指先でいじって肩をすくめる。迷うというよりも、煩わしいような鬱陶しいような、そんな顔。濡れた黒目が一瞬、僕を見た気がした。

「お、俺も知りたい。ずっと見張りをしていたから、気になって仕方がなかったんだ」

「え、そうなの?」

  驚いた。大川くんも死体を隠す手伝いをしていると思っていた。僕たちが驚く顔を見て取った園生くんは、ため息をついて言う。

「仕方ないじゃない。警察が近くにいるんなら、見張りが必要でしょ。それで、うまくその場をごまかせる度胸とか、機転のきく人間って言ったら、大川君しかいないんだもの」

「オレも、誰かが来たら固まる自信があります」

 園生くんを擁護するようなことを言う物部くんは、宿題を忘れて先生に問い詰められた時の調子で言う。

「まず廃墟の庭に夏ミカンとか柚子とか、いっぱい果実がったまま放置されていたから、物部にいっぱい実をとってくるように指示して、私と緑が服を脱ぐ……血が服に着くのを防ぐためだ。それで、私は死体が服を脱がしている間に、緑にはこの廃墟がぼっとん便所か確認してもらった。この廃墟が出来た年代を考えると、川も近いし水洗かぼっとんか五分五分状態」

 話し出した五代くんは、長い指を汲んで罪人のように首を垂れている。

 やめてよ、君は良くやってくれたんだから。

「まぁ、大変だったよ。完全に死後硬直していたら、面倒なことになっていた」

 と、五代くん。

「そうそう。公博と二人がかりで死体を折りたたんで、ぼっとんの便所に落としたんだよ。これなら動物が掘り起こすこともないし」

 と、園生くん。

「一番大変だったのは血の後始末。バケツに砂をたくさん詰めて、血を吸わせて、リレー方式で川に流して。そして空になったバケツで川の水を汲んでとってきたミカンをみんなで剥いて、果汁と皮で周囲の掃除とか、五代さんと園生さんの身体を洗って」

 と、物部くん。

 そうか。戻ってきた三人から柑橘系の香りが漂っていたのはそのせいか。

 ライムとかオレンジとか、ミカンって洗剤に使われているから、血の油とか匂いとか消すのに最適なんだね。

「まぁ、いろいろと川に流して証拠隠滅完了。ぼっとん便所だから悪臭は誤魔化せると思うし、あとは杉藤君が杉藤家の当主になって、あの廃墟を大金でどうにかすれば一件落着だよ」

「……それで一件落着なのか?」

 あっけらかんと言う園生くんに、大川くんは縋るような瞳を僕に向けた。その瞳に、ちょっと気持ちが明るくなる。今まで杉藤家を継ぐことについて、あやふやな認識だったのが、ここにきてぴしりと音を立てて輪郭が固まった気がした。

「大丈夫だよ。僕は、杉藤俊雄。杉藤家の跡取りなんだから」

 なんか早瀬くんがもの言いたげだったけど、僕は示された道に心を奪われた。お互いが共有した罪が、僕たちの絆を誰にも犯すことのできない神聖なものに変えた気がして、高校生の僕は終わらなかった世界を生きていく覚悟が出来たんだ。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 大人の僕は頭を振る。完全に保持された記憶を持ちながら、使用者である僕の知力は常人なみだ。こうして振り返ると、当時は気づかなかった様々な疑問が鎌首をもたげてくる。

 例えば、拉致された五代くんは、どこに運ばれる予定だったのか。

 襲ってきた警察官は、どうしてその場で問答無用で殺そうとしたのか。

 そして、大人になった僕の関心ごとは、あの警察官の死体は本当に【死んでいた】のか?

 それらの疑問も、実は論理的な理屈ではなく、その場その場の感情ですべての空隙を埋めてしまえるのだとしたら、なんて茶番だ、人間はもしかしたら動物よりも劣るのかもしれない。

 眠り続ける僕は、一番イヤな可能性に思い至って、即座に可能性を打ち消す。

 僕たちが大人たちに見逃されていた可能性。

 警察は僕たちが犯した稚拙な隠ぺい工作を初めから知っていて、周囲は僕たちに気遣い、口をつぐんで日常に送り返してくれた。

……ダメだ。考えるな。

 僕たちは罪を逃れた加害者たちとは違うんだから。

【つづく】

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