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作詩 〈走る〉


何度も笑った
話した
走った

居場所をくれた
学校のグラウンド
長く急な坂の先にある競技場

先輩
後輩
仲間

日常にあったはずのものは
想い出すものになった
叶わなくても
あの頃に戻りたいと思ってしまう
走ることが好きな気持ちを
呼び起こす

今でも心の中で
想像の中で
自分が走っている
仲間やライバルが居て
毎度緊張する召集の時間を越えて
あの頃の
フォームで スピードで 感覚で

風を感じた
気がした、だけだった


これまでに
何台のハードルを跳んだのだろう
総じて
どれくらいの距離を走ったのだろう
考えもしなかった

日記を読めば
あの頃の自分に
気持ちに
会える


300を好きになったのは最後だけ


いつかのライバルはどうしてるかな
あなたが居たから頑張れた
お互い そうだったと信じるよ


紛れもなく
その時間を生きた


久しぶりに
走りたくなった


強い風が吹いているから
明日でもいいかな



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