大きく吸って、吐き出して

人生においての最大の汚点
それはまだ私が息をしてのうのうと生きている事

生きてるだけで偉いなんて戯言を舌打ちで蹴り飛ばした

偉くなくていい 誰かの為にならなくていい
自分自身がこの世界に見切りをつけた
答えを出してしまった

明るい曲調のファイトソングも
誰かに寄り添う、しみったれたバンドの曲も
今の私にはただ煩いだけだった

昔好きだった映画も曲も人も

今はもう"疲れてしまった"という心身的感情が
私をまた惨めにさせる

もし明日世界が滅ぶなら
もし明日運命の人が現れるなら

そんな空想や妄想をして眠りにつき
目を開けると幸せが待っている事を願いながら
今日もただ生きる

25になったら死のうと決めた20歳の頃
私はまだ何か出来る。やり遂げられるかもと微かな希望を抱いていた

夜は無情で残酷で
その5年はただ私を苦しめる時間だった事を知る

誰かから見れば唐突だと思う私の終わりは
私にとっては永くて永遠のような準備期間だった

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肩を叩かれた
そこには昔の友人がいた

そいつは僕の疲れた目を見て、無神経に私の心に潜り込んできた

奴の優しい言葉や態度
久しく感じなかった人の温もりに
私が涙を流すまではすぐだった

何も言わずにただ私の話を聞いてくれたあの人は
私の人生の恩人なのかもしれない

そう、私の人生の総集を振り返るのには

誰かに相談をして気が軽くなる人もいるだろう
ただその処置を施すには遅すぎたのかもしれない

気は軽くなった
それは事実だ。
しかしそれは、これからの人生を生きていこうという感情ではなく
私の人生を振り返るきっかけになった

スッキリしたというのが正しいのだろうか

清々しく25の生誕を祝う事が出来る

明確なゴールが私の目の前に現れた

いざそのゴールテープを目の前にすると足が竦む
これは恐怖ではなく
悦び。はたまた来世への期待か

また明日
眠りにつく貴方は私を覚えているだろうか

貴方が生きていくこの世界で
誰かがまた叫んでいるだろう

その時は手を差し伸べてあげて欲しい
私が掴みきれなかったその優しい手で

今私は
大きく吸って、吐き出した

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