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食べるな危険!もっとも料理が下手くそな藤子キャラのワースト3を大発表。(2位はジャイアン、1位は…)

今回は趣向を変えて、藤子・F・不二雄先生が生み出した大勢のキャラクターの中から、ある切り口に沿って選出して順位付けし、それをランキング形式で発表していきます。

第一回目のお題は、「藤子キャラ料理王」(ワースト部門)です。衝撃的な料理が出てきますので、乞うご期待!
ではさっそく、まずはワースト3位から。


ワースト3位:パー子

パーマン3号ことパー子がランクイン。普段から活発で男勝りの性格のパー子が、料理をするとどうなるのか?

「やさしいやさしい女の子」(「週刊少年サンデー」1967年20号)
両親とコピーロボットが出かけてしまい、1人残されたみつ夫。ところがお腹が減っても家に食べる物が無く、ご飯も炊いたことがないので、パー子に助けを求める。パー子は自信ないけどやってみると言うことでご飯を炊くのだが…。

水の量が少なかったためとはいえ、電気釜でご飯をガリガリの黒焦げにしてしまう。これをトンカチとノミで削ってみつ夫に食べさせようとするが、案の定ミツ夫が口に入れるとガリっとなり、「石炭は嫌いなんだ、汽車ポッポじゃあるまいし」と投げられてしまう。この時の効果音はゴロン。

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ワースト2位:ジャイアン

続いて「ジャイアンシチュー」で強烈な印象を残しているジャイアンが、意外にも2位(ワースト)でランクイン。ちなみにジャイアンの料理に焦点を当てたお話が2作あるのでご紹介。

「ジャイアンシチュー」(「小学三年生」1977年1月号)
人間は広く趣味を持たなくちゃいけない、ということで料理研究を始めたジャイアン。さっそくのび太、スネ夫、しずちゃんを招待して料理研究会を開くことに。渋々集まった3人の前に、不気味なにおいと共に姿を現すドロ~リとした鍋料理。具材は、ひき肉とたくあんとしおからとジャムとにぼしと大福と…そのほかいろいろ。

スネ夫としずちゃんが先に口を付けると、苦悶の表情を浮かべる。のび太はひみつ道具「味のもとのもと」をふりかけて難を逃れようとするのだが…。

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「恐怖のディナーショー」(「小学4年生」89年8月号)
スター・ジャイアンが、ファンクラブに向けて「おまちかね!ジャイアンディナーショウ」を企画する。ジャイアンの歌をたっぷり聴かせながら、ジャイアンの特製料理を食べるという二重のおたのしみが待ち受ける。その話を聞いたのび太たちは、ずっと前に食べたジャイアンシチューがひどい味だったと回想する。12年ぶりにジャイアンシチューの名前が登場することになるとは…。

ジャイアンの母ちゃんに言いつけて止めさせようとジャイアンの家に行くが、既にモワ~という不気味なにおいが蔓延している。その後そのにおいで、ジャイ子が逃げ出し、ペットのムクが倒れこむ。「誰もつくったことのない料理だ。楽しみにしてろ」「みそで味を調えて、ジャムとたくあんとセミの抜け殻を…」とジャイアンの料理意欲は止まりそうもない。

覚悟を決めたのび太たちだったが、ジャイアンは自分の料理を味見をしてひっくり返ってショウは中止に追い込まれることに…。一命を取り留めたのび太たちであった。

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ワースト1位:佐倉魔美

栄えある第一回目の優勝者は、エスパー魔美こと佐倉魔美に決定。ジャイアンとほぼ同様の力量を持ちつつ、実際に凶悪な殺し屋を撃退させるという実績が評価されての1位(ワースト)選出となった。

「エスパーコック」(「マンガくん」1977年14号)
両親が旅行に出かけてしまった高畑くんのために、ご馳走を作ってあげようと、たまたま持っていったフランス料理の本を元に、調理を始める。水加減を間違えて煮込み料理を焦がして後から水を足すのはまだ序の口で、一ページ飛ばして料理を進めたり、ピクルスがないのでタクアンで代用したりと悪戦苦闘。その結果、何故か爆発を引き起こし、残った分を少し味見すると、思わず魔美は失神してヒクヒクしてしまうのであった。

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「恐怖のサンドイッチ」(「少年ビックコミック」1979年13号)
高畑くんとハイキングに行くことになった魔美。「お弁当は任せといて」と、ミックス・サンドを作ることに。「いろんなものをうんとはさんで、独創的画期的サンドに…」「料理芸術の、可能性の限界に調整んするのだわ」ジョバーと、前日から準備万端。

「エスパーコック」の回で魔美の実力を知る高畑くんは、ハイキング中迫るお弁当の時間に足をすくませる。そして、とうとう巨大な、手当たり次第挟んだというサンドイッチを食べる羽目に・・・と、その瞬間に事件が勃発。それに紛れて何とか高畑くんは食べずにやり過ごすのだが、保険金目当ての殺人事件に巻き込まれて、魔美と共に殺しのプロに捕まってしまう。

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湖に沈められそうになる寸前、殺し屋が金目の物はないかと荷物を調べると、食べずに残してあったサンドイッチを見つけてそれを食べてしまうのだが…。「ギャーッ」と叫び声をあげて気絶。これによって二人は助かるのだが、高畑くんは、「サンドイッチでひっくり返った男、命には別状がないんだろうな?」と心配するのであった。

ということで、魔美ちゃんの料理テクは群を抜く。ただ、ジャイアンにしても魔美にしても、自ら味見して失神してしまうので、味覚は正常なのだと思われる。

新趣向は楽しく書き上げることができました。何か作品横断の企画を思いついたら、またランキング発表をやってみたいと思います。

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