マガジンのカバー画像

コモンズの再発明

26
様々な領域や産業において共創型コミュニティを作り出し、プレイフルに社会のありようをシフトさせていくにはどうしたらいいのだろうか。その鍵になりえる「コモンズ」「共」についての調査や… もっと読む
運営しているクリエイター

2021年11月の記事一覧

コモンズは暇人のものなのか?

コモンズ(共有資源)や“共”の可能性について語っていると、「それは時間に余裕のある人だから考えられることだよね」なんて声もある。この21世紀、コモンズとか言ってる人は、果たして暇人なのだろうか? 執筆:丑田俊輔(シェアビレッジ代表) 前回の記事はこちら 現代に生きる人々は忙しい?みんな何かと忙しい。仕事、勉強、趣味、子育て。自分の身の回りのこと以外に使う時間なんてない。それ以外のことは、余裕ある人がボランティアでやるか、行政に任せておくしかない。 経済界からは、コモン

コモンズは誰のものか?

コモンズ(共有資源)はみんなで共有していくものだとした時、果たしてそれは誰のものなのか?コモンズを考えていく上で、このテーマは避けては通れない。今回は、「コモンズは誰のものか」をお題に考えてみたい。 執筆:丑田俊輔(シェアビレッジ代表) 前回の記事はこちら。 「共有」の3分類法律上、「共有」にはいくつかの分類がある。 一つ目は、「狭義の共有」。 所有権を複数人で分割して持ち、その持ち分はそれぞれが自由に処分できる。よくあるシェアの形がこれだ。不動産を複数人で持つとか

コミュニティを「つくる」と「つくらない」の間

「村つくろう」と言いまくっていたり、Share Villageのトップに「コミュニティをつくる」ボタンを設置している立場ではあるが、今回は「つくる」という言葉の中に潜むバイアス(偏り)に切り込んでみたい。 執筆:丑田俊輔(シェアビレッジ代表) 前回の記事はこちら。 そもそも、「コミュニティ」とはなにか 「コミュニティ」というと、どんなイメージを持つだろうか?同じ価値観や目的で集まる、とか、特定のメンバーシップで、とか。「地域コミュニティ」として土地に根ざした共同体(自治