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【中学受検】茨城県立中高一貫校(適性検査)令和6年度の傾向と対策

茨城県の出題傾向

茨城県立中高一貫校の適性検査は、一問一答のような単純な問題形式ではなく、思考力や判断力を試すような問題が多く出題されます。

例えば

  • 複数の資料を見て、その関連性を読み取る問題

  • 学校で勉強した知識を組み合わせて解くような問題

  • 会話文を読んで情報を拾い集め、それを解答につなげる問題

などです。

ここ数年の出題と令和6年度の予想

令和4年度(2022年春)の入試では、前年度の採点ミスの影響を受けて、記号選択の問題が中心となりました。

令和5年度(2023年春)は、茨城県教育委員会から
「選択式問題に加え、記述式問題を出題します」
「デジタル採点を導入し、解答用紙を画像データ化して採点します」
と発表されたとおり、記述論述が多少復活してきました。
しかし、事前にリーフレットで例示されたような解法解答を説明させる自由記述ではなく、空所補充や本文からの抜き出しなど、答えが1つに絞られる問題がほとんど。さらに、知識問題が増えた印象です。

これらの経緯から、この令和5年度入試が1つのスタンダードになると予想され、令和6年度(2024年春)の入試は、令和5年度に近い選択式・記述式のバランス、もしくは多少記述式が増えるだろうと思われます。

具体的な対策

対策としては、基礎学力が今まで以上に重要になってくるので、

教科書を隅々まで読み込み、どこを取っても標準的に答えられるというところまで鍛えること。

難関私立中学校を受験するような細かいレベルまでは必要ありませんが、理科や社会の基礎知識の定着や、算数の基本的な問題の解き方の練習は十分に行うことが大切です。

そして毎日、子ども新聞や一般紙のコラム・社説などを読むこともおすすめします。

その理由としては、茨城県の適性検査は読む量が非常に多いため、文章を読むのが苦手では太刀打ちできないからです。
また面接(5人程度を1グループとした集団面接)でのテーマにも時事的な問題が出される傾向にありますので、読解力や表現力を身につけるうえでも、入試直前まで新聞に目を通したほうが良いでしょう。

過去問演習を行う際は、

  • 「入試基礎力を試す」→令和4年度の過去問

  • 「実際の入試を想定した演習」→令和5年度の過去問

  • 「より負荷をかけた練習がしたい」→令和3年度以前の過去問で記述式の演習に取り組むのも◎

要求される受検レベル(問題の難易度)は変わりませんので、過去5年分程度はやっておいたほうが良いと思います。

親御さんができる勉強面のサポートとしては、クイズ形式で問題を出してあげること。特に教科書で太字になっているような部分について、リラックスした雰囲気で質問してあげると、子どもも手ごたえを感じながら勉強していくことができると思います。
そして日頃からニュースに対して、なぜその出来事が起きているのか?どこに課題があってどうしたら解決するのか?など、親子で話し合うことも効果的だと思います。


※この原稿は、青木信行 先生(茨進 統括本部本部長)、倉田正士 先生(学秀館 代表)、佐久間和之 先生(開倫塾 下館校校長)、田中拓也 先生(TSSつくば予備校 教室長)、広瀬伸一 先生(セナミ学院 代表取締役社長)、宮部俊一 先生(気塾 代表)に取材し、シェアタイムが責任編集しています。


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