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開催内容 2022年 12月30日(金)

ごきげんさんです。拡がる読書会の文鳥さんです。

2022年 12月30日(金)
すっかり寒くなりました。
今回は二人の欠席者で6人の開催となりました。
欠席の一人は体調不良。もう一人はコロナの濃厚接触者ということで、まだまだ気の抜けない季節ですね。
読書会の会場はコロナ対策はちゃんとしていますが、みなさんもお気をつけくださいませ。

ではでは、今日紹介された本を並べてきますー。

01.よのなかの攻略法 学校編: ミライの攻略法

今やネット界隈のでご意見番というか、あちこち議論を巻き起こす「ひろゆき」さんが児童向けにまとめた自己啓発本です。
半分は漫画テイストでほかは一問一答のような形で、学校のこと、いじめのこと、勉強、恋愛など人生の気になる事を論破王が端的に答えてくれている本です。

世間ではこの本の販売自体が賛否両論ありましたが、読まずにケチつけるのもなんだかなぁと思って読んでみました。
正直、答える人の人格がどうしたもんかと思ってはいますが、内容としてはまっとうな事を書いていました。つっこみどころは確かにあるんですが、全然、大人の人が読んでも自己啓発されちゃう人も結構いるんじゃないでしょうか。

02.超一流の会話力

女性問題で世間から厳しくされている芸人さんであるアンジャッシュの渡部さんが最近、本を出しました。
特に彼の問題行動は女性には総スカンを食らっているようですが、その評判も冷めあらぬこの時期に「コミュニケーション指南」とは・・・
実は芸能生活を自粛していた時に色んな企業さんから講演依頼がけっこうあったらしく、解説やレポートなどは抜群にうまい人ですからその講演が評判が良く、自身もそのノウハウの蓄積を認識したことと、周りの人のすすめでの出版だそうです。

こちらもまともなコミュニケーション術が書かれていました。今まで共演してきた芸能人の方々を例に挙げて、特に「話を聞く」ことを重点的に書かれていました。話し上手な方ほど聞き上手で相手の話を聞き出すことでトークを成立させていること語ってました。
いやはや、コント師としてレベルの高い芸人さんだし、またアンジャッシュのネタが観れる日は来るんでしょうか。観たいなー。

03.みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花

キングコング西野さん作の「えんとつ町のプペル」の続編!
いつの間にそんなの物語がと驚いたので思わず購入。
西野さんが色々ネット界で騒がしい方ですから、プペル自体色々と賛否を生む形をなっていますが、話としてはちゃんとしています。
この続編は「えんとつ町のプペル」から数年後の物語で新しい主人公が登場。ファンタジーさは残しながらもお話は大人の恋の話となっています。

この人の作品の特徴としては主人公たちは色んな苦難にあって最後はハッピーエンドとなりますが、苦難を追わせる悪人たちには特に罪を抗わせることもなく、ただただ主人公たちの幸せへの道のりが描かれていて、勧善懲悪があまり入っておらず、それぞれの幸せを追求することを主にテーマとしているところです。

ネットでは悪を見つけては無記名の正義マンたちがよってたかって制裁を食らわす世の中。色々言われ続けている作者の心意気が物語に反映されているようにも思えますね。

04.こねてのばして

大人気絵本作家のヨシタケ シンスケさんの絵本。この方の絵本は大人気ですよね。本屋に絵本コーナーはこの方の本でいっぱいです。
この本は特に低年齢層向けに作られているようで、
「こねて、のばして、またこねて、たたいて、ゆらして、ころがして~」
語呂が良いというか語感が良い言葉がたくさん並べれられていて、読み聞かせしやすく、子供にも受けが良さそうです。
シンプルな本ですが、読んでてテンションあがってくる絵本ですねw

05.法医昆虫学捜査

法医昆虫学。
死体を摂食するハエなどの昆虫が、人間の死体の上に形成する生物群集の構成や、構成種の発育段階、摂食活動が行われている部位などから、死後の経過時間や死因などを推定する学問だそうです。
海外では法医昆虫学者が活躍しているところもあるらしく、日本ではまだ活躍の場はないそうですが、この小説ではバリバリ活躍します。

天然な主人公描写とはちがって、昆虫学は結構グロい描写もあるものの昆虫の知識は緻密なもとなっており、出てくる登場人物たちもキャラたちがしっかりしていて現時点で7作も出ている人気のシリーズ物だそうです。
映画の原作とかになりそうですねw

06.真鍋博 本の本

日本のイラストレーターとして有名な方で色んな小説の挿絵や表紙を担当されている真鍋博さんの作品がまとめられている本です。
星新一、筒井康隆などのSF小説の挿絵を多く描いた方で見たことがある絵もあると思いますよ。真鍋さんはだいぶ前に亡くなられており、古い作品ばかりになりますが、今見ても未来を感じる作品がたくさん。
ちょっとお高いんですが、僕も欲しいリストに入れてる本ですw


07.十津川警部 特急リバティ会津111号のアリバイ

2022年、今年亡くなられた西村京太郎作品です。
トラベルミステリーというジャンルといえばこの方ですよね。
読書会中、今や時刻表なんてすぐ分かっちゃうから時刻表の空きを突いたトリックなんてもう無理なんじゃないですか?と聞いてみたところ、ネットの時刻表や路線案内は急がないように保守的な検索結果ばかりで、実は乗り継ぎのテクニックはリアルに色々あるそうで、実はまだまだ列車をつかったトリックはあるみたい。しかも今作はコロナ禍も含まれた設定で現代にも対応した内容で、列車がある限りまだまだ色んなミステリーができそうですね。でも西村さんが亡くなられたのは残念です。


08.ミナを着て旅に出よう

ファッションデザイナーの皆川 明さんのエッセイ本だそうです。
陸上長距離選手だったが、怪我により道を断念、進学せずに旅をしたヨーロッパ各地デザインやライフスタイルにふれたことでファッション業界をめざすことになったそうです。
「ミナ」というのは自身の名前から取ったブラント名で、今は「ミナペルホネン」という名称になっているようです。
海外でも広く認知され高い評価を受けるにいたったこの十年の軌跡を振り返ったものだそうで、その流れは決して焦らず人生を進むことを語っているそうです。

09.日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ

2019年に映画化されていましたよね。僕はてっきり原作は小説なのかと勘違いしていたのですが、エッセイ本だそうです。
日日是好日(にちにちこれこうじつ)というのは元々は禅語のひとつで、「毎日毎日が素晴らしい」という意味だそうです。
森下 典子さんがお茶を習い始めて二十五年。色々つまずき、いつも不安ながらも自分の居場所を探し続けた日々を綴ったもので、お茶という季節を五感で味わうお話は、ミナを着て旅に出よと同じく、身近に幸せを見つけるというか、あるがままを良しとして受け入れることと取られる内容だそうです。

10.世界史を変えた新素材

金、陶磁器から始まって、コラーゲン、シリコンなど人類が関わって今や生活に欠かせない文明を動かしてきた素材についてを描いたサイエンスエッセイです。
確かにプラスチックとかは当たり前のようありますが、シンギュラリティといいますか、発明としては人類を一気に発展させるような素材だったでしょうし、史実に基づくお話で物語性も強く、名前は知ってるけど実はすごい素材について書かれているとのことでかなり面白い本ではないでしょうか。素材の生い立ちなど知っていると身近なものが実はその素材が使われていて、色んなものが変わって見えるかも知れません。


11.英米文学者と読む『約束のネバーランド』

週刊少年ジャンプにて連載され、アニメ化や実写映画化された有名作の「約束のネバーランド」。
その作品は英米文学者からすると、その世界観はキリスト教やユダヤ教、イギリス文化にジェンダー問題へと様々な解釈ができる!ということで色んな考察がされているそうです。
もともと原作が名作ですから、それをさらに補完するにも読んでみると良いそうですよ。
↓こちらは原作の漫画方ですね。ファンタジーのようでサスペンス&ホラー要素もあって20巻で完結もしているので、まずは原作からおすすめ♪


12.神社の解剖図鑑

年始に神社でお参りされる方も多いと思います。
そこで神社のアレコレを説明した本書を読んでいれば、見逃していた神社の魅力やご利益がもっとわかりやくなるはず・・・とのこと。
鳥居一つでも色んな形態があるそうで、それぞれに意味が含まれているわけです。
神社によってご利益も違いましし、自然信仰から始まり建てられたものですから地元の神社がどういうものかが分かると手をの合わせ方も変わってくると思いますよw

13.戦国武将「旗指物」大鑑

時代劇とかの合戦シーンとかで背中に旗を挿して馬で走っているのってよく観ますよね。あれって武将ごとに違うし、色んな意味があるそうで、それらをまとめた本です。
紹介者さんが最後におまけみたいに紹介されて本ですが、
ドラマ見ながら、この旗は誰の旗でどういうのかを調べながら見るときっと楽しいでしょう。

13.秋

芥川龍之介の短編です。
幼馴染の従兄をめぐる姉と妹の三角関係の愛と葛藤の物語。
芥川龍之介が初めて、現代や日常を題材としながら自身の実生活の主題を取り込んでいる心理小説です。

あっというまに読めちゃう文章量なんですが、今回紹介者の方がもってきてくださったのは「田畑書店」というところがだしている「ポケットアンソロジー」という形態の本でした。
文章量が少ない短編ばかりで、ハガキくらいの大きさの冊子のようになっているのですが、その短編冊子をまとめてバインダーに閉じてオリジナルの短編集を作れるといったものです。詳しくはこちらに↓

梅田の蔦屋書店に売っていたということで読書会の帰りに思わず寄ってみました。たくさんの古典文学の短編冊子があって、冊子ゆえの手頃感もあってあれこれ見ているうちに・・・

いっぱい買ってしまいましたw
てへぺろ。
個人的おすすめは
太宰治の「葉桜と魔笛」

文豪って有名作品のせいで作風って決めつけられがちなんですが、実は色んなジャンルに挑戦しているんですよね、それが短編集には如実に表れていて、「お、こんな話も書くんだな」と驚きます。

ポケットアンソロジーについて書かれたブログも見つけました。
どんなものかはここでよく分かると思います。


以上が今回紹介された本でした。
今回は人数が少なくて、時間が余るかなと思いきや、ゆっくりと色々話せましたし、色んなジャンルが出ましたし、新しい本の形態も知れて楽しかったです。ま、散財しちゃいましたけどw

うちの拡がる読書会はお題がジャンルフリーで、お互いのおすすめ本を紹介し合う形式です。
他に面白く話せる内容があれば普通の文庫本と海外に絵本・漫画・写真集・雑誌・チラシ・パンフレットなどなんでもどうぞなのです。
みなさんのおもしろかったー!をぜひ教えてください。

次回開催概要は↓

ご参加お待ちしております。

密を避けるためにも、換気も気をつけて広めの会場を確保してます。
お会いできる日を楽しみしております。


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