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満員の時は、他人の膝も座席へ早変わり!~市民の足、ミクロレット~   東ティモール事務所インターンブログ「ロロサエ ティモール #4」   


Botarde(ボタルディ:テトゥン語でこんにちは)、東ティモール事務所 学生インターンの堀内です。
第4回目の今回は、市民の足、ミクロレット(もしくはベモ)をご紹介いたします。

ミクロレットとは?

主に首都ディリ市内を走っているバスのことです。バスといっても、マイクロバスくらいの大きさなので、日本のコミュニティバスのようなイメージです。東ティモールの移動手段は、車、バイク、ミクロレット、徒歩などがあります。
私は3年前に東ティモールに住んでいたことがあるのですが、その頃と比べると、車やバイクに乗っている人は増えている印象です。それでもまだ多くの人が日常的にミクロレットに乗って移動しています。


ミクロレット
街中の様子。多いときは何台も連なる。

ミクロレットの乗り方

ディリ市内を走るミクロレットは12路線あります。車両の前方と後方に番号が書いてあり、1番のミクロレットは赤、2番のミクロレットは緑といった風に、番号と色で識別します。料金はとても安く、一乗車25セント(日本円で約35円)です。ミクロレットが来たら地面を指させば乗車でき、降りる際はコインで手すりや窓などをコンコンとすると降車できます。ミクロレットはとても便利で、ルート内であれば、好きなところで乗って、好きなところで降りられますし、たとえ満員で乗れなくても、少し待つとすぐに次のミクロレットがきて乗ることが出来ます。私はとても効率的だと思うので、日本にも導入してほしいくらいです。


降車時の合図の仕方

ミクロレット乗車時の注意点

とても便利なミクロレット。実は、乗車に当たって注意しなければならないことがあります。

まずは、バス停も案内板ないため、どの番号のミクロレットがどこを走るのか事前に記憶しておかなくてはならないということです。どのミクロレットに乗って、どこで乗り換えれば一番歩かなくて済むか、シミュレーションして乗らなければなりません。また、何かのイベントがあって道路が封鎖されていたり、大雨で洪水になったりするといつもと違うルートで走ったり、18時以降に乗ると、急に運転手に「ここまでだから」とミクロレットを降ろされてしまったりすることがあります。

ミクロレットによっては、車内がぬいぐるみでいっぱいで外が見えなかったり、窓が不透明なシールで覆われていて乗車中に外の様子がわからない車両もあります。ミクロレットは自分が降りたい所で合図するスタイルのため、外が見えていないと、どこで降りたらいいのか分かりません。そのため、不運にもこのようなミクロレットに当たってしまった時は、グーグルマップと勘を頼りに現在地を把握して降車場所をきめなければなりません。
ミクロレットに乗る際は、このようなイレギュラーな事があることを頭に入れておかれることをお勧めします。


ディリ市内のルート図


運転席までぬいぐるみでいっぱい

車内の様子


車内は座席が縦2列で向かい合わせになっています。助手席は最大2名まで座れますが、基本は男性のみが座れます。
運転手が車内に人が乗れるスペースがあると判断すると、ミクロレットを止めてくれるので、一見座れるスペースがなさそうでもなんとかして座ります。また、どうしてもスペースがない場合、女性同士であれば膝の上に座ることもあります。
私も2回程、ローカルの女性に膝の上に座らせていただいたのですが、体重をかけることが申し訳なく、空気椅子のままで辛い時間を過ごしました。ちなみに、ローカルの女性を膝に載せたこともあるのですが、彼らは遠慮なく座ります。
東ティモール人の尊敬するところは、満席の際に女性や高齢者が乗ろうとすると、必ず男性が席を譲ったり、子供を立たせて席を譲ったりところです。しかも、それが当たり前となっているところです。
車内は大きな音で東ティモールの歌やインドネシアの歌が流れているのですが、突然隣の人が歌いだしたり、運転手のスマートフォンを使って流しているので、急に電話に切り替わってしまったりするところが面白いと思います。

車内の様子

今回は市民の足であるミクロレットをご紹介しました。現在、コロナ禍において密閉された車内でたくさんの人が密集するミクロレットは、在東ティモール日本大使館も可能な限り利用を控えるよう周知しています。私は他に移動手段がないため、マスク着用・手洗いを行い、感染予防対策を行った上で楽しんで利用しています。



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東ティモール事務所 インターン 
堀内好恵

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