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Photo weddingをはじめます。

私が独立する前に勤めていた会社は、フォトウェディングがメインの記念撮影をするフォトスタジオでした。退職した後も、フォトウェディングの撮影は続けていましたが、個人事業主として自分のやりたいことは何か?とわがままに追求していく中で、フォトウェディングの撮影を避けるようになっていきました。

私が「撮影したい」と強く思うとき、そこには必ず「ドキュメンタリー」が存在します。フォトウェディングは、基本的にはフォトグラファーの指示の元撮影を進めていくので、限りなくフォトグラファーの意図が強く反映します。
私は、フォトグラファーの意図を感じさせさせない、二人や二人の大切な人との関わりの中で生まれるドキュメンタリーが撮りたいです。


以下、自身のwebサイトweddingのページより引用


「娘はこんなことしない。」
と、新婦のお母様から指摘を受けたことがあった。
その写真は、私がメイク中に指示をしたものだった。

なぜその写真を撮ったのか?
本当にその写真を二人が欲しいのか?
その一件がきっかけというわけでもないけれど
本当に起こったこと以外を撮ることに、
私、という人間によって、コントロールされた写真に、
強く違和感を感じるようになった。

私が本当にいいと思える写真は、
私が直接的に指示をしたものではなく、

本当に訪れる、
ふとした瞬間の美しさにある。

そんな写真をより多く撮ってくるのが、
今、私が目指したい、
wedding photographerです。




そんな私ですが、フォトウェディングを撮ることになりました。
今まで自分が撮影してきたフォトウェディングとは違った、新しいフォトウェディングへの挑戦です。


4月、私の住む木更津市のおとなり君津市に、結婚式場KODACHIがオープンします。



こちらで「写真家SHARの考えるフォトウェディングをやってみないか?」とオーナー様よりありがたいお誘いを受けました。

KODACHIはハーブ園を携えた小さな結婚式場。
名前にもなっている木立を見上げられる、とても美しい場所です。

KODACHIで一大好きな風景。

何度か訪れましたが、この場所の最大の魅力は太陽の光が朝から晩まで届くこと。草木が喜ぶこの場所は、我々人間も無意識的に体が喜ぶ場所です。

そんな美しい場所で、自分が写真家としてできることは何か?



Photo Wedding 「夫婦の肖像」

「夫婦の肖像」では、基本的に「渾身の一枚」を追求します。
結婚は、これから共に歩み、深く深く家族になっていく、
そのはじまりの時。

長い年月、ずっと大切にされる一枚を撮ります。

私がフォトグラファーになったのは2007年。
そのころ写真界は、フィルムからデジタルへの大変換期。
私はフォトグラファーとしては、デジタル一眼レフカメラでのデビューとなりました。

デジタルでの撮影は自由で何度シャッターを切っても良くて、しかし撮れば撮るほど写真一枚の重みがなくなっていくような、ラフさが最大の魅力でもあり、しかし本来プリントされ手に取れるものとして嫌でも残ってきた写真がデジタルに埋もれることにもなりました。

私はお客様に写真を納品するときに、一枚プリントしてお渡ししていますが、ご自宅にお邪魔したりすると、私がプリントした一枚がそのまま飾られていることが、なんと99パーセントです。

つまり、飾られるのは1枚。

それならば、その一枚を全力で撮りたい。

そんな気持ちから生まれた「夫婦の肖像」


ちなみに我が家にも結婚写真が一枚飾られています。

私の母が大好きなお寺、西本願寺にて前撮り。中判フィルムでの撮影。

夫婦は、長い年月をかけて家族になっていく。
まだまだこの先起きることを何も知らない、けれども自分で家族を決める結婚というタイミングは人を生き生きと輝かせます。


フォトウェディングはいわゆる「結婚式」では無いですが、実際の撮影の際には、新郎新婦様や親御様のへの想いをメッセージにして伝え合う時間などをご提案したいと思っています。
私はウェディングフォトを長く撮影していますが、誰かが誰かに思いを伝える時間に、結婚式の魅力が濃縮されていると感じてきました。

誓いを立てるのが結婚式なのであれば、フォトウェディングも「結婚式」となります。

そのような時間の中から、夫婦の肖像を残します。

SHAR

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