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福祉でいうところの貧困について

先日、社会福祉協議会に行く機会があった。社会福祉協議会を簡単に説明すると、地域福祉の第一窓口だと私は認識している。福祉の相談事と言ったら貧困が絡むことが多いので、今回は貧困について考える。

言わずもがなだが、貧困はお金がないために生活が立ち行かなくなっている状態のことを言う。そこに至る原因は様々だが、状況として就労できないもしくはお金の入りと出のバランスがおかしい状態で陥ることが多い。

私はいつも「お金がないなぁ」と思っている。多分、「自分の生活でお金に余裕がありますか?」と聞くとたいていの人は「ありません」と答えるだろう。でも、私に限っていえば、少なくとも毎月の給料はキチンと入ってくる。ネットでザクっと調べたところ1人暮らしに必要な金額というのはだいたい15~8万程度だそうだ。これを多いとみるか少ないとみるかはさておいて、一つの基準としておく。もっと合理的に説明しようとすれば、各県の最低賃金や生活保護の受給金額を基準にすればよいのだが、生活保護は「補足性の原則」に基づいて受給金額がケースによって細かく規定される。受給が金銭だけでなく現物であること(例えば医療扶助)もあるので、一口にいくらと言いにくいので、ここではおいておく。そういう訳でこの18万という基準に照らして言えば、私は暮らしていくに足る収入があるということになる。

つまり自分が「お金ないなぁ」と言うだけでは「貧困」とは言えない。この辺の基準が施策でも曖昧になっていることがある(児童手当の所得制限等)が、国は憲法25条で規定されている通り「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」のであるから、国民生活が立ち行く様に様々な施策を講じなくてはならない。

それら施策をケースごとにコーディネートし、必要であれば他の専門機関に繋げ関係機関との協議を重ねながら貧困状態から抜け出せるように支援していく。

お金で100%の幸せは得られないが、お金さえあれば大抵の事は解決すると思っている。実際、貧困に陥ってしまって子どもと暮らせなくなった家族も多い。措置されたきっかけは虐待であるが、原因の根本には「貧困」があることが多い。福祉の大きなテーマが貧困であると思う理由だ。