終戦記念日

ついに今日が最終日になってしまった。

明日1人で旅立つのがとても寂しい。

やっぱり実家は一番落ち着くし、次に帰って来れるのは1月になると思うと気が遠い。

ここからまた4ヶ月間、1人で頑張る日々が続いていく。

覚悟して臨もう。


パリ五輪が終わって久しい。

閉幕して5日ぐらい経つのではなかろうか。

閉幕後の会見で、卓球の早田ひな選手が、鹿児島の特攻資料館に行きたいとおっしゃっていた。

今年三月、私は単身で鹿児島県の知覧へ向かった。

そこには特攻資料館がある。

戦時中、知覧岬には飛行場があり、何人もの特攻隊員がそこから知覧の空を飛び立った。

大学を卒業してまもなく、就職を控えていた私は、社会人になる前に必ず行っておくべきだと思ったため訪れた。

というのも、私のバイブル本である「20代を無難に生きるな」という本に知覧のことが書いてあったのだ。

この本はかれこれ、3周ぐらいしているが、その中でも「迷ったら知覧へ行け」「人生で一度は訪れるべき場所」のような表現があり、強烈に印象に残っていた。

それを間に受けた私は学生最後の春休みに行ったというわけだ。

当時22歳だった私と同世代の方々が国のために自らの命を犠牲にした。

出撃前夜に書いた家族に対する遺書なども展示してある。

目頭を熱くせずにはいられなかった。

両親への遺書には決まり文句のような言葉が並べられていた。

「なんの孝行もできず、申し訳ありません」

思い返してみれば、迷惑しかかけていない学生時代。

そんな私でもなんとか新社会人としての船出を迎えることができ、今度は私が両親に恩返しする番ではないか。

この言葉を読んで、決意した。

埼玉で頑張って故郷に錦を飾るんだと。

だから明日からの埼玉生活でも、必ずや頑張ってみせる。

泣き言なしでやってやる。

そして成長した姿で正月に帰省するんだ。


今日は終戦記念日。

愛知から黙祷を捧げた。


平和であることの幸せを噛み締めて生きていく。

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