整頓その2ー探し物の時間を減らすために

前回の「整頓」の話は、ほぼ冷蔵庫の整頓についてしか述べなかったのですが、仕事の場面でも考え方の基本は同じです。大まかに言えば、頻繁に使うものほど手前に、そうでないものは奥に、一年(場合によってはもっと短いスパンで)使わなかったものは捨てる、と決めれば良いと思います。

一般に「整頓」はその対象物を扱う人の固まり(チームや組織)により、ルールが異なるのが常ですが、どんな形であれ、全員がルールを理解して実践することが重要です。身の回りのもの、自分だけの管理するものであれば、自分が一番使いやすいと思える方法でよいのですが、仕事で使うものは「誰でも」使いやすい状態でなければならないので、まず決めてやってみて、不具合があったら改善していけばよいのです。

具体的な整頓術については、ちまたに書籍やネットの文献があふれているので、ここで詳細について述べるのはやめておきますが(体系的に説明する自信がないということもありますが )、「並べ方」よりも「名前の付け方」に気を配った方が良い、ということだけは述べておきたいと思います。
仕事、作業をする上で時間のムダになっていることの一つに「探し物」があります。探し物をする状況が発生するのは、主に次の場合です。
①目当てのものがあるべき所にない
②目当てのものが何なのかわからない

①については、主に繰り返し使うものや、補充するものをその都度、ルール通りに置いて(もとの場所に戻して)いれば問題ないのですが、得てして誰かがどこかに置きっぱなしにしたり、補充を忘れてしまうものです。
②は一見何のことかと思われるでしょうが、その職場が長い人にはわかっても、異動してきた人、経験の浅い人にとっては何の事を指しているのかわからない(見えない)場合に発生します。現物のほか、パソコンやネットワーク上のファイルなどもよく探し物の対象になります。

①はルール通りに置いてさえいれば防げますが、厄介なのは②です。個人で作業していても、どこに保管したか忘れてしまうことはままありますし、異動を伴う職場では、引き継いだつもりでも全て覚えているとは限らず、どこかにしまいこまれて、そのまま忘れられることも少なくありません。
特に書類やファイルに関しては、開いてみないと中身がわからないので、目当てのものが見つかるまで開いてはしまうの繰り返しになります。

そんな探し物の時間を少しでも減らすために、書類やファイル名の記名の際は、「省略せずに全部書く」ことをおすすめします。
名前が正確に書かれていると、内容が何なのかわかる(または知るてがかりになる)ものです。省略してしまうと、その瞬間は覚えているつもりでも、後から見返したときに「なんだっけ」ということになります。また、第三者からの照会に対しても、何を指しているのか共通の理解が得やすくなります。

まして、電子ファイルであれば、ストレージの場所さえ当たりがつけば、「検索」機能でたいていのファイルは見つけられますが、この際タイトルが正確であるほど、検索に要する時間が短く(ヒットしやすく)なります。

探し物そのものを減らす、また運悪く探し物をしなければないとしても、極力その時間を減らすためにも、面倒がらずに「名前は正確に書く」ことを徹底されることをおすすめします。

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