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この世界は「雰囲気」で溢れてるのよ。

この世には様々な「雰囲気」が存在します。
「雰囲気イケメン」はその代表格でしょう。

人間の脳は「曖昧なまま」を嫌うので、勝手に補完するんだとか。
微妙にイケメンっぽいけどよくわからない、もっとマジマジ見れば分かるかもしれないけど…みたいな時に脳が言うのです。

「ええやん、もうイケメンで」

すると従順な胴体は「はい!」と言い、納得します。
その結果誕生するのが「雰囲気イケメン」です。

こんな作業は日常茶飯事で行われているはずです。
あなたが食べた昼食のサラダパスタは「雰囲気美味しい」であり、あなたのベッドは「雰囲気寝心地いい」であり、隣にいるのは「雰囲気イケメン」でしょう。

世の中は「雰囲気」であふれています。

その最たるものを先日発見しました。
「ディレクターズカット版」です。

よくビデオのレンタルをするときや、最近だとネトフリなどでも見るかもしれませんね、この言葉。よく意味わからずにスルーしてませんか?
でも、なんとなく「スゴそう」「豪華そう」とかいうイメージだけで認識していると思うのです。

この意味を調べてみました。「ディレクターズカット版」とはプロデューサーが完成させたものでは納得しなかったディレクターが再編集したものってことだそうです。

どうですか?
豪華そう、スゴそうな感じします?

確かに、プロデューサーって「売る人」ってイメージが強い一方で、ディレクターって「作る人」ってイメージが強いので、その人が再編集した方が『芸術性』は高そうな感じがしますよね。

でも、あくまで「感じ」なんです。
あくまでやっていることは「再編集」です。
その作品の『価値』が高まるとは一概に言えません。

未公開シーンをふんだんに入れたならまだしも、気に入らない部分を消しているかもしれません。するとビデオの再生時間という意味では減少しているわけです。

それにヒットした映画だった場合、公開したのはノーカット版なわけですから、そこに余計なことをして台無しにしている可能性は十分にありますよね。

横文字で「ディレクターズカット版」とか言われてかっこよく見えてしまいますが、結局は「ちょっといじってみましたver」でしかありません。
「関西限定」とか「関東限定」が大して美味しくないのと同じで、何らかの冠を付けて、あたかも良いもの、箔がついたものであるかのように見せたいだけなんです。

騙されちゃいけませんよ。
私だってこれ雰囲気で書いてますからね。

サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。