ONARA RECORD #8「世界が終るまでは…/WANDS」
今回ご紹介するオナラレコードは「世界が終るまでは…/WANDS」です。
WANDSは1991年に元々は2人で組まれたユニットで、結成の翌年から女優の中山美穂に「世界中の誰よりきっと」を提供しミリオンセラーとなります。その後WANDSとしてもオリコン1位を取るなどしたものの、2000年に解散します。
そんなWANDSの代表曲といえば「世界が終るまでは…」でしょう。スラムダンクのEDとしても有名で、カラオケでも定番曲になっていますね。
▼PV
▼歌詞
さて、まずはこの曲を簡単に3行でまとめてみたいと思います。
世界が終わるまで、離れることもないと信じていた。
永遠の愛を誰もが疑わなかった。
でも愛は儚くも終わりゆく。
かっこいいメロディやタイトルとは裏腹に、なんとも切ない歌詞です。
しかし、誰しもが青春の日々の中で味わった経験なのではないでしょうか。多くの人に共感されるのも分かります。
さて、これも実は「オナラレコード」なのです。
この名曲まで?といぶかしむ人もいるでしょうが、しばしお付き合いください。
では、一体どんな屁理屈を歌っているのでしょうか。
それは、生活保護を不正受給している男の屁理屈を歌ったオナラレコードです。
全くと言って良い程結びつかない2つの点ですよね。本当にそんな男のオナラレコードなのでしょうか?
まずは不正受給者の様子を思い浮かべてみましょう。
・新卒で大手証券会社に入社し、華々しい社会人生活を想像していた
・しかし圧倒的な競争社会に生き残れず、成果を出せないまま解雇される
・退職後は失業保険や手当で生活をしていたが、国からの補助に味をしめてから生活保護を受け始める
・うつ病の診断書を偽造したことが発覚し、警察に御用となる
非道な男ですね。こういう人間がいると、本当に必要な人にお金が回らなくなります。
でもこういう人は五万といると聞きますから、困ったものですね。
では本当に「世界が終るまでは…」がこの男の屁理屈を歌っているのか、実際に見ていきましょう。
Let’s ONARA RECORD!!!
大都会に 僕はもう一人で
投げ捨てられた 空きカンのようだ
これは失業後の自分を憂いている場面でしょう。
大都会東京で、自分は職を失った。
走り回ってやせ細った体は頼りなく、今にも崩れ落ちそうなほどだ。
道端に転がる空き缶を不意に蹴飛ばす。
転がっていく様は、まるで先行きの見えない自分を見ているようにも感じられた。
互いのすべてを 知りつくすまでが
愛ならば いっそ 永久に眠ろうか…
これは生活保護を受給するシーンですね。
役所の仕事とはいえ、やたらめったに質問されるのは気分の良いものではない。
相手を疑い、本当に受給すべきかを見定める目に愛はない。
もし単なる情報としてお互いを知り尽くすだけが愛なら、俺はこの受付の女と寝たっていい。
そうまでしても、生活保護が欲しいんだ。もう働くのは御免だ。
(中略)
そして人は 形(こたえ)を求めて
かけがえのない 何かを失う
欲望だらけの 街じゃ 夜空の
星屑も 僕らを 灯せない
ここは「お金」という実態なき幸せに縛られた社会を嘆く場面です。
人々は「幸せ」になれないことを恐れ、今日もSNSで「いいね」を欲している。
それは「お金」も同じだ。それ自体に重さや暖かさは無いが、皆がそれらを「形(こたえ)」として求めて、疑わない。
そんな中で本当に大切なことを失っているんじゃないだろうか。
実態なき幸せを渇望することで、本当に大切なことは曇って見えなくなる。
そんなものは僕らを灯せやしない。と。
(中略)
世界が終わるまでは 離れる事もない
そう願ってた 幾千の夜と
ここは働かない決断をしたことを肯定する場面です。
世界が終わるわけじゃないし、この受給を終えるつもりは無い。・
何と言われようと、お金のために生きるつもりは無いんだ。あの頃の自分に戻りたく無い。
その一心で、毎晩生活保護について調べ続けた。
戻らない時だけが 何故輝いては
やつれ切った 心までも 壊す…
はかなき想い… このTragedy Night
このTragedy Night
ここは最後に自身を肯定し切れず、複雑な思いを抱える場面です。
毎日働かず、何か取り返しのつかない時間を過ごしている気がしてならない。
働いて病んでいたはずの心は、働かない自分を徐々に壊し始めていた。
何が正しくて、何が間違っているのか分からない。
そうして手を染めてしまった「偽装」という一歩が、人生を大きく踏み外させてしまった。
なんという悲劇なのだろう。
いかがでしょうか。
ニュースとして断片的に聞く「不正受給」には様々な思いや背景があるのかもしれません。
誰の心も一筋縄ではありません。
皆が不意に複雑に入り組んだ中で苦しみ、Tragedy Nightを過ごしているのです。
サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。