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中国デジマケ事例 春節恒例の微電影

今年の春節も恒例となった各社のショートムービー。中国語では、微電影と書きます。私の記憶では、2012-13年頃から、このような手法が人気になったと思います。動画サイトの視聴者数が増加し、単純な15秒のCMではなく、視聴者の心を動かすような3-5分程度のコンテンツを通じて、ブランドへの理解や親近感を醸成する手法として確立されました。

以前は、芸能人や有名人の出演による話題作りが多く見受けられましたが、今年は、有名な監督を起用することで、ショートムービーへの注目を獲得しようという企業が数多くありました。すべてはここで紹介できませんが、今回は自動車メーカーの作品3本紹介します。

まず1本目は、東風日産の趙一白監督作品《这束光》。趙一白は、青春をテーマにしたノスタルジックな映画《匆匆那年》という作品を製作しています。フェイウォンが歌う挿入歌が非常に印象的な切ない作品で、私も結構好きな作品です。そんな趙一白監督は、3つの職業に焦点を当て、covid-19という苦しい状況の中でも明るい未来はあるんだということを描いています。特に看護婦に焦点を当てた一番初めのストーリーはベタではありますが、見るものに感動を与えてくれます。

次は、ウォン・カーウァイによるメルセデスベンツの作品《心之向往》です。1994年の映画《恋する惑星》は多くの人を魅了しました。ただ、今回は。。。私的には少し期待外れの作品です。

https://www.bilibili.com/video/BV1J54y1W7rZ?share_source=copy_web

最後は、辛爽監督のBMW《婚礼》という作品です。辛爽監督は、2020年大ヒットドラマ《隐秘的角落》という小説を原作にした爱奇艺制作のドラマを手掛けました。

https://www.bilibili.com/video/BV1Cv411a7yQ?share_source=copy_web

年々、微電影の作品のレベルは上がっており、春節の風物詩となりました。微電影による売上増大など直接的な効果は期待しにくいですが、単純な15秒のCMではブランドの世界観を伝えることができず、消費者に無視されないようにするためには有効な手法と言えるでしょう。


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