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「AIの発展でXX年後に消える職業」を、職業という括りで表現するナンセンスさ

AIのめまぐるしい進化に伴い、
われれの仕事が奪われる未来がすぐそこに、
なんてホラーストーリーが巷に溢れています。

ただ、
「AIに奪われる職業ベストXX」
みたいな表現ってちょっとナンセンスかなと思います。

っていうのも、奪われる職業の中にも、
奪われる領域と、残る領域があるよね、と思うから。

たとえば産業革命で、
人力から機械へと、産業構造が大きくシフトした。
もはや人力で動かすものは機械に敵わなくなった。

となると、たとえば人力車なんかも、もはやいらなくない?ってなったでしょう。
でも、この2023年の現代においても、人力車の運転手って存在するよね。
もちろん絶対数は少ないけれど。

そして、求められる能力は大きく変わった。
昔であれば、人力車の価値は早く・正確に、目的地まで届けることであった。
でもその価値は自動車に取って代わられた。
それに変わって、
乗客とのコミュニケーション、筋のいい観光案内、などの能力が求められるようになりましたよね。

きっと自動車の自動運転が当たり前の世の中になったとしても、
依然として人力車の走者という職業は残るでしょう。

つまり、「職が奪われる」からと
すぐに転職しなきゃ!
全く他の業界に飛び込まなきゃ!
と、焦りまくって自分の価値を落とすような、安易な転職はやめたほうがいい。
もちろん、継続的なリスキリングやによって、自分の能力の幅を広げることは大事だけど、
まずは今の業務のどの部分がAIに置き換えられるのか、どの部分が残るのか、
どの部分が高付加価値となって価値を生み出し続けるのか、
そんなことをちゃんと考えたほうがいい。
と、SNSやニュースで頻発する煽り記事を見るたびに思います。

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