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身体に立ち返れ

激しい風雨の中に立ち尽くしてしまっても
悩みや苦しみに立ち止まってしまっても
心臓は鼓動を続けるし
呼吸は止まらない

身体そのものが停止する時まで
身体はあらゆる営みを続けていく

小さな細胞が少しずつ身体の形をなし
育ち 生まれ出てからも
細胞は生滅を繰り返しながら
私たちの身体を維持していく
そんな営みに支えられ 生きている

心の問題に気を取られ
苦しんでいる時も
様々な形で手助けをしてくれている

苦しんでいる時も
今は何も問題ない と思っている時も
精緻な仕組みで身体は働いている

そこに時々立ち返ってみるのだ
そこには「当たり前のこと」など
何もない ということを

静かに立ち 大地を感じる

重力を感じながら微かな動きを作り出す
そのかそけき行為の 精緻で荘厳な仕組みは
その状態に入ってみないとわからない

身体を器という人もいる
神殿と感じる人もいる
疎ましさの対象になっている人もいる

いずれにしろ 今生 死ぬるまでの時空を共にするのだ
そのことへの愛おしみと哀しさと喜びや
そして改めて生きてある身体への感謝を

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