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小さないじわるを消すだけで~読書記録347~

小さないじわるを消すだけで  ダライ・ラマ14世/よしもと ばなな  2014年

2013年、京都精華大学生主催で行われた対談講演「世界を自由にするための方法~宗教家と芸術家の観点から」をまとめ、加筆・修正したもの。

生きにくさや孤独は、手放せる。“ノーベル平和賞受賞の宗教家”と“人々の心を癒し続ける小説家”による、決定的人生論。穏やかな心で良い人生を生きるための希望に満ちた金言集。

安らかな死を迎えるためには、
他人に害をなさず、助けてあげて下さい。

一度しかない今世を、
精一杯いきるために。

生きにくさや孤独は、手放せる。
小さないじわるは、自分も人も滅すと心得る。
-伝統を踏まえながら、えながら、臨機応変に行動する。
-自分の小さい変貌で、大きな流れを作れる。
-欲にとらわれて、心の状態を感情的にしない。
-自分にとっての常識は、小さな枠であると認識する。

ダライ・ラマ14世
チベット仏教の最高指導者。人々を救済する観音菩薩の化身と信じられるダライ・ラマ13世の転生として認められ、5歳で14世として正式に即位。中国の弾圧とチベット民衆の一斉蜂起により、インドに亡命。インド北部ダラムサラにチベット亡命政府を樹立。2011年に政治的トップを引退した後も精力的に各国を訪問し、世界平和に向けた活動を行っている。対話を重視した非暴力による問題解決の取り組みにより、1989年にノーベル平和賞を受賞


恥ずかしながら、この本を読むまで私は、ダライ・ラマ14世の本を読んだ事がなかった。というよりも、どういう方かよくわかっていなかった。
仏教はインドで起こり、チベット、ネパール、タイなどで信仰されているということを何となく知っているだけで、日本仏教しか知ろうとしなかった面もある。

小さないじわるは、匿名性があり、日常的には他者も自分も著しく害するものだと思うのです。
今の日本にはそうした問題がたくさんあります。(吉本ばなな)

インドの仏教の言葉に、このようなものがあります。「正す手段が存在しているならば、何も心配することなく、正す努力をすればいい。しかしその問題に対して、何も手段がなければ、やはりそれ以上心配しても全く無意味である」。
チベット文化はチベット仏教に基づいています。そのため、平和の文化であり、非暴力の文化であり、慈悲の文化です。
(ダライ・ラマ14世)

仏教は深い。本当にそう思う書であった。


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