見出し画像

風邪の効用~読書記録62~

風邪は万病のもと。
これは日本では昔から言われていたことだ。
だが、風邪って本当はなんだろう?と考えさせてくれる本でもあった。

日本で一番初めに「整体師」となられた野口晴哉先生の講演での記録などをまとめた著である。
私は、野口先生を知らず。五木寛之先生のエッセイに紹介されていたもので、興味を持ち、図書館から借りてきたのだ。
読書って、そんなふうに深追いしていくと本当に面白い。



風邪と一口に言っても、人それぞれ。無理に症状を抑えようとするのではなく、経過観察する事。色々な治療行為よりは、風邪を上手にひき、経過する生活法を会得するのが大事ではないか。病気を治すというよりも、身体を整えて経過を待つこと。
だいたい健康は自分で保つものなのに、治すことが上手な者がいるうちは、皆、それを当てにして自分の力で経過することを忘れ、自分の身体で治すことを思いつかない。
風邪をひくことに関しても心理的な面もある。コタツで寝ると風邪をひく、雨で濡れると風邪をひく、など。親から言われてきたものも多い。
英語では「catch a cold」が風邪をひくという表現で、寒さを捕まえるだ。


風邪を全うする要領
1、身体をゆるめること
2、冷やさぬこと
3、温めること
4、発汗は引っ込めないこと(乾いたタオルでよく拭く)

脚湯(膝から下を熱い湯に浸かる)
足湯(くるぶしから下を熱い湯に浸かる)

家庭での風呂でも出来るが、入浴の最初か終わりに、脚、または足を全身浴よりも少し熱い湯で浸かるのが良い。


身体の不調を感じる所に手を置くと、ちょっと良くなったり。人間誰しも持っている力であるらしい。
母親が就業前の子供が「お腹が痛い」「熱が痛い」と言うと、手を置いて優しく声を掛ける、そんなものかな?と私は想像した。
自分でも、便秘でお腹が痛い時には、自然にお腹をさすって痛みを和らげたりする。そんなものでも理解した。

この書自体は昭和37年、1962年に出版されたものなので、60年も前の事であるから、今とは時代背景、文化も違う。そんな感じで私は考え、応用してみた。

例えば、野口先生は「身体を温める」必要性を言われている。熱がある時に下げようとするのは間違いで、首の後ろを温めるのが良い。蒸しタオルを数枚用い、乾いたタオルで拭いておく。風呂や足湯などで温まったあと、濡れたままにしておくのは身体によくないらしい。
今なら、レンジで温めて使う製品が便利だ。実は私は、その商品を若い整体師に教えていただき、愛用している。

私が愛用しているのはこちらだ。蒸しタオルと違い、身体が濡れない。

又、蒸しタオルも、私が昔、ヘルパー研修で教わったのは、タオルを濡らし、ビニール袋に入れて電子レンジにかけるという方法である。
訪問先では鍋を貸すよりも、電子レンジを貸す方が良い家が多い。その辺は、役所の担当者やケアマネージャーが話をつけている。

炊き立ての温かいご飯をお臍の所に置いて、お腹を温めるという事も、野口先生は言われていたが、今ならホカロンを使う。

この辺は、60年前の便利製品や電子レンジのなかった時代と違うということを感謝して、応用したいと思う。

又、整体師ならではの専門用語、やり方も書かれており、難しかった為、そこは自分では出来ない。例えば、首の何番目の骨をみる、など。背骨の作りなども素人はよくわからない。。。

そこは、本に書かれていて実践できそうな、背骨を意識して深く深呼吸。などはやりたいと思う。

野口先生が、もしも現在おられたならば、今のコロナ騒ぎをどう思われるだろうか。。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?