和銅遺跡遺跡への案内猫 秩父市黒谷
日本初の硬貨。それは和同開珎という。小学校の社会科で習うものだ。
ある晴れた4月。息子と共に、和銅遺跡の発掘所に軽い山登りをしてきた。
秩父鉄道の和銅黒谷駅から徒歩5分。国道140号線沿いなのでわかりやすい。
まずは、聖神社にと向かう。
古の 山里包む 花桃よ
桜の季節は終わり、神社には花桃の紅白が際立っていた。
こちらの神社は、和同開珎が発行された頃に和銅発掘所近くに作られたものだ。
「お金に不自由しない」と伝えられる銭神様が祀られています。パワースポットとしても注目されています。
慶雲五年(708年)、秩父で見つかった銅が朝廷に献上され、年号が「和銅」に改元されました。日本最初の流通貨幣「和同開珎(わどうかいちん)」がつくられました。和同献上の際、元明天皇から遣わされた勅使によって近くの金山彦命(かなやまひこのみこと。鉱山の神様)が祀られ、その後、和銅元年に現在の地に遷座し、聖神社が創建されたと伝わっています。
(秩父市観光案内より)
大きな和同開珎の硬貨を模った像が印象的なこの神社は、金運上昇、宝くじが当たるとして有名らしく。神社境内には、「宝くじに当たりますように」の願い事が書かれた絵馬が多くあった。
御朱印は、箱の中に入っており、お金を入れる方式になっていた。
こういうところが日本の良さなのだ。盗む人もおらず、決められたお金を入れていく。
この後は、ここから少しだけ山登りをすると昔の和銅発掘所に行けるらしい。
普段は、現場まで車で行けるらしいのだが、工事中ということで、工事現場の方に道を尋ねるとの事であった。
案内に従い、行くと、そこにいたのは、可愛い可愛いこの地の主であった。
三毛猫は福ちゃん。虎猫はトラちゃん。
菜の花や 神社と遺跡 守る猫
人懐っこい、フワフワの三毛猫だ。
この猫については、SNSせもよく挙げられているのだ。
こちらの三毛猫は、ハッキリと短毛とわかる。
ま。三毛猫は何でも可愛いから気にしない。
色んな所で紹介されているようだが、とにかく!遺跡までどう行くのよ?とわからない人は、この猫たちにお任せあれ!
到着!なかなか見ごたえがある。
この急な山道を登ると、発掘所がよく観えるとのこと。
工事のオジサンに、足元気を付けてね。と言われた。 小さい子供と健康に不安のある方は登らないで。の注意書き。
重いリュックを背負っていたし、ここで宿に行くと決めていたのであったが、
「なんで?登らないんか?」
と息子。
ということで、この急な山道を登っていく。この木の段というのは実際に歩いてみないとわからないもので、気を付けないと躓いたりするのだ。
私の場合、最近の老化と肥満とでかなり危ない。
そして、ギリギリの場所まで上り、下を撮影。
昔の人は、この崖から銅を採掘したのであろう。
和銅遺跡から徒歩15分ほどの宿に宿泊。
こちらは秩父の温泉宿の中で最も古いものだ。
気持ちのいい湯であった。
私は大浴場が好きであるので、温泉が出ない都市部でも大浴場ありで宿を検索する事が多い。
だが、そんな所は、夜は11時まで。朝も6時から10時までのように入りたい時に入れない場合が多い。
部屋数が多く、時間が限られていると、常に混んでもいる。
こちらは夜中でも入る事が出来るので、夜中に目が覚めてしまい、お腹が痛いのと冷えたのとで温泉に。
独りでゆっくりと浸かる大浴場ほど幸せな時はない。
端的に言って、幸福すぎる。
いつか又来たいと思わせる宿であった。
旅の幸せは、人懐っこい猫に会えることでもあるのだ。