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グローブ座という劇場は、ツイッターみたいな場所でもあるんだろうな。

"ハムレット×SHIBUYA"というカクシンハン旗揚げの時に書いた作品が英訳されて、Arden Shakespeareから海外出版されるという話が進んでいます。もしかしたらカクシンハンの舞台写真が表紙に載るかもしれないと連絡をもらい、ワクワクしています。写真はハムレット役のカクシンハンの河内大和!

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さて、演出家としても、劇団主催としても、株式会社の代表としても、たくさんの公演を行ってきました。なので、コロナの影響で、演劇活動について様々な人が意見をしているのを見聞きしながら、今のタイミングはとても重要なだなと感じています。

四百年前のイギリスでは演劇がとっても力を持っていました。中でもグローブ座という劇場は、とりわけ大きく、3000人ほど収容できたと言われています。

グローブ座を拠点に活躍していたのが、シェイクスピアです。

観客に、どんな人がいたかというと、職人、職人見習い、商売人から法律家、はたまた王侯貴族まで、ありとあらゆる人がいました。

ですから、シェイクスピアは、特定の人を想定して演劇を作ったのではなく、ありとあらゆる人に向けて幅広い観客層に訴えかけるために演劇を作ったのだと思います。

目利きの観客を満足させるための工夫もあれば、即興的に盛り上がるネタもどんどん入れ込んでいました。社会を風刺するような鋭い演出をしたかと思うと、誰の心にも届くようなハートフルな展開へ突入!みたいなこともあります。

観客は静かにみていたかというとそうではなくて、舞台近くにいる立ち見のお客さんなんかは、ヤジや歓声を飛ばしたり、それでいて、芝居とは関係なく喧嘩騒ぎが始まったりみたいなこともあったと言われています。

今でいう、ロックのライブや、大相撲の観客みたいな感じですよね。

そんな観客たちを相手にしていたもんだから、シェイクスピアは彼らを満足させるために、あの手この手を使って、なかなかにそれはバトルだったでしょう。

そう思うと、現代の僕らで言うと、ツイッターみたいな感じが、グローブ座みたいなもんだろうなとも思えてきます。何かの意見に対して、称賛したり、引用して反論したり、傍観したり。ツイッターって今、いろんな職業の人や立場の人が自由にやっていますよね。ツイッターなどSNSって、とっても面白く便利なツールです。同時に、140字の言葉だけでやり取りし続けるだけじゃ、もの足りない部分も感じますよね。いずれにせよ、今の社会において強い影響力を持っています。

一方劇場は、今はちょっと元気がないです。コロナの影響もありますし、社会の動きからちょっと孤立しているというか、マニアックな雰囲気があります。「演劇人の、演劇人による、演劇好きのための。」みたいな?それはそれでとっても大切なことですが、今一度、演劇の大切さについては、社会全体と同じ目線で考えてみる必要があるタイミングなんだと思います。

過去を振り返って、演劇がどんな風な歴史を辿ってきたかを考えた上で、”それでも死ななかった演劇の力”に想いを馳せて未来に走り出していけたら、と思います。

今という時期に各々の頭できちんと考えてみるのが大事です。世間の雰囲気に流されて、市民たちが暴挙に出てしまうという惨劇はシェイクスピアの書いた作品によく出てきます。そうならないようにしたいですよね。

一人ひとりが、意見をもち、行動し、共感し、良き想像力を発揮できるような世界を作りたい。演劇は、そんな世界を実現するための土壌を社会に作るメディアです。社会活動としての演劇は、人間と世界に役立つことができるだけのポテンシャルを持ったツールです。その意味において、SNSよりも役に立ちます。

演劇って響きには二千年以上の深さがあり、俳優っていう仕事には数百年の歴史があります。そういう視点で演劇と向き合って、SNSよりも活発な演劇を作って行きたいな!と、”健全な野心”に磨きをかけて考えたり行動したりして過ごしています。

そんな野心に一役買ってやろうという人いましたら、一緒に挑戦しませんか。大切な時だからこそ、新たな次の行動に向けて準備をするのもいいですよ!

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カクシンハン第14回公演
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演出:木村龍之介 Ryunosuke Kimura
翻訳:松岡和子 Kazuko Matsuoka
作:シェイクスピア Shakespeare

2020年5月14日(木)~17日(日)
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