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おやじの会は迷惑だと決めつける前に

社会教育士の堀田奈津子です。
小学校の新年度、毎日たくさん書類を持ち帰ってきて目を通すのにも一苦労。どのご家庭でも、苦労されている状態かと思います。
この時期の書類は、大事なものも多いのでさっと内容だけは見て破棄するか確認した方が良さそう。
提出が必要なものもあるので、忘れると子どもの方から親へ注意されたりしますよ。お気をつけて。

さて、その中でも保護者向けに校外活動サポートボランティアの募集、交通安全立哨活動、〇〇の会メンバー募集等の紙も混ざっていたと思います。
今日はその中の、おやじの会についてお話したいと思います。募集の紙を捨ててしまう前に、一度検討してみてはいかがでしょうか。

皆さんの学校には"おやじの会"はありますか?

さて、皆さんは小学校に上がると、"おやじの会"なるものが存在することをご存じでしょうか。

おやじの会とは
小学生の父親を中心としたPTA活動またはそれに準じた活動のための地域組織。実際の名称は様々である。中学生の父親やOB、一部地域の特別支援学校では、教師やPTAも支援している例があり、必ずしも現役小中学生の親とは限らないケースもある。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

1982年に川崎市発祥で全国へ広まっていった会とされており、小学生の父親たちに学校のサポートを担う存在として、機能しています。

我が家の子ども達の通う学校にもおやじの会があり、2007年に発足。豊田市内でも多くの学校で活動を続けていると聞いています。

学校に関わるのは母親だけだとされていた時代から、共働き家庭が増えたことで、母親だけが活動するのは負荷が大きい時代となっているのは、ご存じの通りです。
それでもなお、PTA活動は平日日中開催になる場合も多く、仕事との両立が不可能に近いため疑問視されていますが、このおやじの会の特徴は、平日日中に働いている人中心に、構成されている点が優れた点といえるでしょう。

平日夜は働きマンです

おやじの会の活動時間・内容

おやじの会は、基本的に働いているお父さんを対象としているので、平日日中に会議が開催されることはほぼありません。土曜日の午前中といった、土日休みを想定して日程が組まれるので、まず参加がしやすいです。

また、母親は日中作業でベルマーク活動に従事しているのに対して、おやじの会は、ちょっとした力仕事や学校行事のアクティビティ関連で駆り出されることが多い印象です。

例えば、学校の窓ふき(高い場所)
私が先日遭遇したおやじの会の方で、窓ふきのプロがいました。持参した窓ふきグッズが明らかに素人の粋を越えていたし、気になって横目で眺めていてもワイパーさばきが人並外れている・・!!
ご本人に聞くチャンスがなかったので、この技は元々持って生まれたものなのか、仕事で清掃関連に従事しているのか、それともおやじの会活動で培ったものなのか、どれなのか聞けず仕舞でしたが、ひと言言えるのは、おやじの会は凄い技を披露できる場の1つにもなっているということ。

校長先生からも一目置かれ、母親たちから拍手を受けていました。

それ以外の活躍の場としても、5年生のキャンプにつ引率し、火起こしや飯盒炊飯のサポートをしたり、夜の肝試しを企画したり。
学校の先生の手が届かない部分を上手に拾って、助けているスーパーマン!なくてはならない学校サポート団体の1つともいえるでしょう。

コロナ禍の活動制限

そんなおやじの会ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年からは活動制限を受けていました。
おやじの会主催で、学校に泊まろう!というイベントを自主開催の恒例行事として行っていたのが、真っ先に無くなりました。
長女だけは参加したことがあり、すごく貴重な体験だったので他の兄弟も経験させてあげたかったのですが・・残念です。
5年生のキャンプも行事自体無くなっているので引率できていません。

そんな中、昨年開催できたおやじの会イベントはペンキ塗り
コロナ禍で人が集まれないから遊具の点検や、学校備品の補修をお手伝いします、そんな趣旨だったのかと想像します。

我が家はパートナーがおやじの会に入っているので、ペンキ塗りには子どもも一緒に連れていきました。土曜日に親と一緒に学校のペンキを塗り直す、そんな経験をして帰宅した子どもはどこか誇らしそうでした。
私が学校へ行くたびに、塗った壁のところまで連れて行って、ここを塗ったんだよ!と説明してくれます。
あぁ、そんなに印象に残ったのなら、一緒にやって良かったなぁ、と。

おわりに

ここまで書いただけだと何か綺麗すぎるお話になってしまって、私も少し消化不良なので、、もう少し実態を伝えておきますね。

おやじの会、なので確かにおやじ達は交流会(という名の飲み会)にも意欲的です。コロナ禍は集団での飲み会は控えていた様ですが、今年度からはきっと飲み会も復活することでしょう。

飲み会が開催されることで、距離を縮めて仲良くなっていく方が多いのも確かです。日中は地域活動で汗を流し、夜は飲み会となれば、最高に美味しいビールが飲めるのでしょう。

私個人的には、おやじ達が地域活動を始める最初の一歩に、適しているものの1つがこのおやじの会だと思います。そもそも入会は任意だし、やらされ感で来る人はほとんどいないので、すぐに受け入れてくれますし。
もし案内の紙がきたら、すぐに捨てるのではなく、少し好意的に検討してみる・パートナーに進めてみるのもありかもしれません。
今日は、そんなご提案で終わりたいと思います。

では、また次回。


妻へは出産で地域デビューをおすすめしています。