#130 なぜ警察は110番?

警察は110番、消防・救急は119番、今では常識となっているが、いつどのようにしてこの番号が決められたのか。
まず、電話が一般的に普及した大正から昭和にかけては、ダイヤル式の電話が一般的だった。現代でも現役のダイアル式の電話は存在するし、「黒電話」の昭和レトロなデザインはアンティークとして根強い人気がある。

動画で実際にダイヤルをかける様子を見ると分かる通り、「1」が一番近く、「0」が一番遠い作りとなっている。
無料の火災報知電話番号が設定されたのは関東大震災直後の1926年。最初は「119」ではなく「112」だったそうだ。しかし、112ではダイヤルが近すぎて焦ってかけた際などに間違い電話が多発し、最後の番号をダイヤルの離れた場所にある「9」に設定したのが「119」の始まりと言われている。

「110」が生まれたのは1948年。理由は「119」と同じで、一番回しやすい「1」と、間違い防止の「0」の組み合わせで決まったそうだ。制度ができた当初は東京や大阪など大都市でのみ運用され、番号も地方ごとに違っていた。「110」だったのは東京だけで、大阪は「1110」、名古屋は「118」など、地方ごとに別々の番号が使われていた。日本全国で「110」が統一されたのは1954年のことだった。

なお、海上保安庁に直通する「118」が定められたのは2000年で、比較的最近のことである。
3ケタの番号は他にも、時報=「117」や、災害用伝言ダイヤル=「171」、消費者ホットライン=「188(いやや)」などがある。

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【参考】


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