#209 秦は15年で滅んだ?

キングダムでおなじみの秦王政は、後に6か国を滅ぼして中国を統一し、始皇帝として君臨することになる。

強固な中央集権体制を作り上げ、車軸や貨幣を統一したり、異民族の侵入を防ぐための万里の長城を建設するなど、後の中国2000年の礎を築いた。
一方で、儒者を生き埋めにして書物を焼き払う「焚書坑儒」とよばれる思想弾圧を行ったり、不老不死を求めて莫大な予算を使うなど、横暴も目立った。

始皇帝の死後は宦官の趙高が実権を握り、始皇帝の末子の胡亥(こがい)を二世皇帝にして傀儡政治を行った。
キングダムでおなじみの蒙恬は自殺に追い込まれ、蒙毅は趙高により誅殺された。当初は趙高と手を結んでいた丞相の李斯(りし)も権力争いに敗れて殺される。

その後、秦では反乱が相次ぎ、楚の王族の末裔である項羽と後の漢を築く劉邦らによって秦はあっけなく滅んでしまった。始皇帝が中国を統一してからわずか15年のことである。

キングダムでは「人の本質は光」として聡明に振る舞う始皇帝だが、中国統一後の物語はどのように描かれるのだろうか。漫画では未だに1か国も滅んでないので、20年以上先の話かもしれないが。

【目次】

【参考】


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