#17 阪神淡路大震災の爪痕、野島断層

プレートの沈み込みが耐え切れなくなって跳ね上がる時に起こる「海溝型地震」、プレートの運動によって内陸部のプレートの弱い部分が破壊されることによって起きる地震を「直下型地震(内陸型地震)」と言う。2011年の東日本大震災は海溝型地震で、1995年の阪神淡路大震災は直下型地震である。

直下型地震は、海溝型地震と比べて被害の範囲は小さくなりやすいが、震源が地表近くにあると、突き上げるような強い揺れにより深刻な被害をもたらすことがある。この直下型地震の原因の1つとなる、硬い地盤にできた割れ目がプレートの運動による圧力でずれて動く場所を「断層」と言い、動いてたときに起きる振動が地震となる。そして、将来も動く(活動する)と予想される断層のことを「活断層」という。日本各地には数えきれないほどの活断層があり、海溝型地震に比べると直下型地震は予想するのが極めて難しい。

阪神淡路大震災の震源となった活断層の1つが「野島断層」である。野島断層では、上下に最大50cm、左右方向に最大1.5mのずれが発生した。そのずれの一部は保存され、現在でも間近に見ることができる。地震の多い日本を理解する格好の場として天然記念物に指定され、野島断層保存館として管理されている。

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