#309 薬は石油からできている?

私たちが飲んでいる薬の多くは、石油を原料としていることをご存じだろうか。

石油からはガソリン、灯油などの燃料、プラスチック製品、化学繊維、洗剤など、さまざまなものがつくられる。

石油からつくられるさまざまな製品の1つが「薬」だ。

薬とされている化学物質は、もともとは自然物から抽出されていた。
しかし、自然物の中には原料の入手や精製が難しいものも多い。

そのため、化学物質の構造が明らかになると、その化学物質を人工的につくるようになった。化学物質の原料をたどっていくと、石油にたどり着く薬がひじょうに多い。

例えば、バファリンやカロナールといったよく知られる解熱剤の主成分である「アセトアミノフェン」は、「フェノール」という化学物質をもとに精製している。

フェノールは「ベンゼン」という物質からつくられるが、ベンゼンは石炭や石油からつくられる。つまり、バファリンやカロナールの成分をたどっていくと、石油に行きつくのである。

詳しくは以下のHPを参照。

薬にもさまざまな原料があり、ビオフェルミンのように乳酸菌を利用した薬もあれば、漢方のように自然由来のものを利用した薬もある。

また、石油からつくられているからといってすぐさま「危険である」ということではない。
現在市販されている薬はさまざまな安全面でのハードルをクリアした上で売られているため、決められた容量・用法を守っていれば健康被害が生じるリスクは低いだろう。

ただし、ほとんどの薬が人体にとって「異物」であるからこそ副作用が起きるということは知っておかなければならないだろう。

【目次】

【参考】


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