【国試】令和4年度社会福祉士国家試験 ~心理学理論と心理的支援⑥
心理検査について
ウェクスラー式知能検査
ウェクスラーは、知能を「目的に行動し、合理的に思考し、環境を効果的に処理するための、個人の集合的ないしは全体的能力」と定義しました。
ウェクスラー式知能検査は、ウェクスラーが個人の知能構造を診断する目的で開発した知能検査です。知能検査としては体系的で、現在最も使われている検査法のひとつとされています。
ウェクスラー式知能検査には、適用する年代別に分かれた3つがあります。
<適用年齢>
1|WPPSI-Ⅲ(ウィプシー)
幼児用:2歳6カ月~7歳3カ月
2|WISC-Ⅳ(ウィスク)
児童用:5歳0カ月~16歳11カ月
3|WAIS-IV(ウェイス)
成人用:16歳~90歳11カ月
ミネソタ多面人格目録(MMPI)
1943年に米国ミネソタ大学病院の心理学者ハサウェイと精神科医マッキンリーらによって開発された人格目録検査で、550の質問項目で構成されています。基礎尺度(妥当性尺度・臨床尺度)と追加尺度があり、その最大の特徴の1つが妥当性尺度です。それにより、被験者の意図的回答から生じる受験態度の歪を検出します。
「臨床尺度:心気症、抑うつ、ヒステリー、精神病質的偏倚、男子性、女子性、など10尺度」
「追加尺度:不安、抑圧、顕在性不安、自我強度、腰痛、頭頂葉・前頭葉損傷、依存性、社会的責任、など16尺度」
130の外国語に翻訳され、90カ国以上で使用されている国際的質問紙法テストです。
改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
認知症をスクリーニングすることを目的に用いられる簡易的な認知機能テストです。記憶を中心とした大まかな認知機能障害の有無を調べます。1974年に聖マリアンナ医科大学・神経精神科教授だった長谷川和夫氏らによって開発され、今では認知症の診断にあたって信頼性の高い評価方法として、日本国内の多くの医療機関で使用されています。
長谷川式認知症スケールは、9つの評価項目、30点満点で構成されています。20点以下だった場合、認知症の疑いが高いとされています。
ロールシャッハテスト
ロールシャッハインクブロットテストは、世界で最も有名な心理的射影法検査の1つです。 心理学者はロールシャッハ法を使用して、該当者の性格特性と感情的機能を調べます。 このテストは、根底にある思考パターンを検出し、人の思考における精神病性と非精神病性の傾向を区別するために頻繁に使用されます。 ロールシャッハは、法医学や保護監督の場合や、社会に対する一般的な適応度を測定するためにも使用されます。
矢田部ギルフォード(YG)性格検査
アメリカ南カリフォルニア大学心理学教授であったJPギルフォード教授が考案したギルフォード性格検査をモデルとして、京都大学の矢田部教授が着手し、日本の文化環境に合うように標準化された検査です。
一度に多人数を検査できる質問紙法のうえ、検査時間は約30と短く、採点処理は、自己採点用紙となっているので1名あたり数分で採点ができます。
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