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勝てる社長の応援コラム vol.308

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小山昇が斬る! 本日のカン違い

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先日、経営サポート会員企業の某社長から連絡が来ました。
「ナンバー2の人間が、1,000万円もの不正をしていることが発覚した」
というのです。
なぜ発覚したかというと、私が、その社長に
「お客様のところを訪問しなさい」ということと、
「社長が自分の目で、毎日、現場で、在庫(現物)を、きちんと確認しなさい」とアドバイスし、実行した結果です。

私は、人は信じていますが、仕事は信じていません。
現物をチェックしなければ、隙間ができてほころび、
社員を罪人にしてしまいます。

誰しも、会社に入って来た時に「罪人になりたい」などとは思っていません。
それでも、罪人になってしまうのは、本人のせいではなく、
社長の責任です。

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P.184 №1012(0897) 【棚卸し】

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商品の数量、または金額を確認する。
すべての資産のうち、現金と棚卸し資産以外は、
帳簿に明記されている。
現金は毎日必ず手持ち高を調べる。
結局、資産が不確定なのは棚卸し資産だけ。
棚卸し資産の確定によって、資産の増減および損益が確定する。
ゆえに、棚卸しは利益管理の要になる重要な仕事です。



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でも、それだけだと、本当に儲かったかどうかは確定しないので、げてきます。売上から仕入を引いたら、儲けになります。倉庫に商品がいくつあるかということを調べます。
それを「棚卸し」といいます。

いままで、わが社では、棚卸しを月に1回、月末に行なっていました。
それでは大変なので、現在は、半分ずつ、月に2回、行なうことにしました。そのほうが、仕事が楽です。
さらに、ひと月は4週間なので、1/4(四分の一)ずつやったほうが、
短い時間で済みます。

棚卸しは、月末にしなければいけないというルールはないので、
いつやっても良いし、現物と帳簿上の誤差を修正すれば良いので、
まとめてやる必要は、まったくありません。

月末は、売上計算、給料計算と、ただでさえ忙しいのに、
さらに棚卸しも加わったら、残業、残業、また残業になってしまいます。

わが社では、商品の棚卸しのほかに、お金の棚卸しもしています。
月末には、○○銀行の普通預金口座にいくら、
△△銀行にいくら、と口座残高を調べ、私が足し算しています。
わが社にお金がなかった頃は、そんな必要はありませんでした(笑)。

その「お金がなかった」のは、いまから10年ほど前のこと、
過去最高売上/最高利益を計上しながらも、現金がなかったので、
その当時の社員のみなさんには、45%しか賞与を払えませんでした。
現在は、当時の10倍くらい現金があるので、「お金の棚卸し」を
している、というわけです。

多くの会社の社長が「お金はある」と思って、この「棚卸し」をしません。だから、社員が不正をしてしまうのです。

先日、ある会社で、850万円もの使いこみがありました。
「訴える」といきまく社長に「訴えられるべきは、社長!あなたですよ」
と、私は言いました。
だって、社長がちゃんと見張っていなかったのが原因なのですから。

私が、「お金の棚卸し」をしているのは、社員を罪人にしないためです。

(ある朝の早朝勉強会にて)

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