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海鞘日記(2024.7.14)

濃淡のやはらかき宵夏の月

孟春

何事も漸進主義で吾行かむ誤解嘲笑何するものぞ

カリュウ


私は文学というものにあまり重きを置かずに生きてきました。
実際の政治や経済の方が重要じゃないかと思っていたからです。

しかし、四六時中、政治や経済の事ばかり考えていると人間不幸になるのではないかと思うようになりました。文学に触れることは日々政治・経済に追われる人間にとって潤いを与えるものではないかと思うのです。

文学作品を始めとする芸術は、時に人を癒し、励まし、勇気づけ、導きます。

文学作品には人の心を変え、人を成長させる力があるのではないかと思うようになりました。
もちろん、日々の経済活動も政治の問題も大切なのですが、社会を形成する一個人の心が豊かになれば、社会もまた豊かになるのではないかと私は考えます。

文化芸術は裾野が広いものですが、その根っこの方に小説、詩歌などの文学作品が在って絵画や音楽、漫画、アニメなどの他のジャンルが生まれ複雑に絡み合い、相互に影響しあって発展し続けているように私には見えます。

特にも古典は長い年月、人々の鑑賞に堪えて来ただけあって底知れぬパワーを秘めていると思います。

私は現状の政治・経済状況に危機感を感じ、別のブログで政治的な発信をしてきましたが、それにはあまり意味がないのではと思うようになりました。

それよりもむしろ文学的なもの、アニメ、漫画、映画、アート作品などを深く鑑賞し、自らの心を豊かにすることの方が、自分だけでなく「他人様の為にもなる」と考えるようになりました。

幸いな事に私は心の病を抱えており、時間はたっぷりあります。
生活の余裕はあまりないですが、そのたっぷりある時間を利用して古典を始めとする文学に親しみ味わうことで心を豊かにし、いつか誰かを癒し、勇気づけるような「文学的な何か」を生み出すことが出来たらと考えています。

また西洋・東洋問わず人間普遍の真理や情愛などがあることに気づき、本当に人間を理解するために英米の文学にも直接親しめるようになったらなあと思います。
また、日本の文化・文学なども海外の人々に身近な観点から発信したいとも思っています。
英語の勉強を今頑張っているのはその為です。

大変大それた事を書いて来ましたが、
結局は私という、一人の人間の心の病からの回復と再生をただ目指すだけで良いのかもしれません。

アメリカの海兵隊の大将だったマクヘイブンさんのスピーチの一節です。
If you want to change the world, start off by making your bed.
(もしもあなたが世界を変えたいのなら、あなたのベッドをきちんと整えることから始めなさい。)




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