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割に合わない仕事は金額が理由ではなかった

昨日、一昨日と出張だったのですが、その移動中にクルミドコーヒー店主の影山知明さんの『ゆっくり、いそげ』を読みました。

「利用し合う関係」と「支援し合う関係」がある

本当に気付きの多い本だったのですが、特に響いたのは「利用し合う関係」と「支援し合う関係」の話。詳しくはぜひ本をお読みいただきたいのですが、私なりに大まかに説明すると
利用し合う関係…お互いが自分の利益のために相手を利用しようとする関係。例えば安くお得に買いたい消費者と少しでも売り上げや利益を上げたい事業者など。
支援し合う関係…相手のことを想って贈り合う関係。お客さんを想って丁寧につくられたお店と、それを応援する気持ちで利用するお客さんのイメージ。

そして大事なことは、利用する人間と支援する人間とがいるのではなく、人はそのどちらも持っており、どの側面を刺激されるかで築かれる関係が変わる、ということです。支援し合う関係が見えない/築けないと、では利用できるかどうか、で判断することになります。

支援し合う関係が利用し合う関係になったとき、分かりやすくお金を求めるようになる

私はフリーランスとして色々なお仕事をしますが、すごく充実していると思える仕事もあれば、割に合わないと思ってしまう仕事もあります。
割に合わないというのは分かりやすく言えば報酬が少ないということになるのですが、実際には同じくらいの報酬、もしくはもっと少なくても「割に合わない」と感じない仕事もあります。その違いが「支援しあう関係」かどうかなのか、としっくり来たのです。

相手が私を都合よく利用しようとしていると感じると、せめてお金くらいもらえないと、という気持ちになります。お金じゃなくても、これは実績になるかも、という視点で受けてしまっていることもあります。いずれにしても利用する気持ちが入ってしまっており、楽しい仕事ではありません。

会社や組織に属して働いていたときも、その会社や組織、周りの人が私の成長や活躍を期待し、機会を与えてくれていた間は待遇も気にせず、相手に返したいという気持ちで働いていました。しかし何かで状況が変わり、利用しようとしていると感じるとそこを離れる、という判断になっていたのだと、振り返ると整理できます。逆に離れるまでの間は「支援し合う関係」で働くことができていたため、私は働くことが好きでいられたのだと思うので、本当に感謝です。

支援し合う関係を求めるなら、Giveするところから

これは生き方の選択でもあると思うのですが、私は「支援し合う関係」で仕事をしたいと思いました。そしてその関係を築くためには、私が何をGive(支援)できるか考えて行動に移さなければなりません。また「利用し合う関係」に時間や労力を使うことも減らさなければなりません。

一方、消費者としても「支援し合う関係」を大事にしたいと思いました。全ての消費行動では難しくても、誰から商品やサービスを受け取るのか、考えていきたいと思います。


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