見出し画像

『野良犬の値段』百田尚樹 を読んでみた

気になった本を適当に選んで個人的感想を書いています、くりむぱんです。

小説の中でもミステリーが1番好きな私ですが、これは本当に面白かった〜!!!!
本のタイトルを見ても、「ある人物を使って実験」というワードを見てもイメージ出来なかったけど、読み終わった時のスッキリ感と達成感がたまらなかったです!(激推し!!!)


ネタバレしますが、ホームレスの人達の逆襲劇で、復讐したい相手と警察を嘲笑うかのようにコントロールして自分達の計画通りに事を進めていく…


今までホームレスの人達がどういう経緯でそうなってしまったのか、
色んなケースがあって、普通に働いてた人でも突然なってしまうこともきっとあるんだなって単純に思いながら、

単純な誘拐事件ではなく、自作自演で自分達の意図を上手く聴衆に伝えながら、確実に復讐相手を追い詰めていくところがゾクゾクしました。
「復讐」という一番大きな目的の為に大事な人の命も活用して、その人の分までやり切る強さ。
その大事な人が果たせなかった復讐まで果たす仲間意識の強さ。

やっていることは犯罪なのに、自然と応援している自分がいました。

あと、警察ってほんと馬鹿なんだなってフィクションながら思ってしまった。個人的な意見ですが、警察は何も守ってくれないと思っているので…
(何か事が起きてからじゃないと動けないしね)
百田さんも警察に何か思うところがあってこういう書き方をされているのかな?


また、この本を通じて考えさせられる事があったので、ここに書いておきたいと思います。

とある芸能人の方が、Youtubeを通じて「ホームレス」に対して個人的意見を述べて、大炎上した問題。


個人の考えは自由だし、その良し悪しを誰かが決められることでもない。
でも、誰かに知られる環境で自分の意見を発信するということは、少なからず誰かに共感してほしい、自分の考えの正当化を訴えていると言わざるを得ないと私は思います。このnoteも然り。

発信するという、その行動に対しても制限がある訳ではないけれど、あの考え方はマジョリティでもマイノリティでもない気がする。

あの炎上事件の根本的原因はどこにあるのでしょうか…

良くも悪くもタイミングよく重なった一件でした。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?