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『少年と犬』馳星周 を読んでみた

気になった本を適当に選んで個人的感想を書いてます、くりむぱんです。

趣味の範囲ながら、全く更新できてないという自分の雑な性格にたまに嫌気がさしますが… 自分の読んだ記憶を忘れないように今回も書きたいと思います。

「少年と犬」この一冊の中に全く別の6つのストーリーが描かれていて、主人公ともいえる犬は全てのストーリーに登場し、ストーリーとストーリーをつなぐ役目も果たしている。

お金を稼ぐ方法を間違ってしまった男性の人生に寄り添い、
気持ちがすれ違ったままの夫婦の間を取り持ち、
ろくでもない彼氏に振り回され、罪まで犯してしまう女性の気持ちを諭し、
猟友会を引退した老人の最後を看取り、
震災で九州へ引っ越した家族に温もりを与え、

それぞれのストーリーが持つ問題を優しく見守るように犬が寄り添っていました。

その人の人生の最期や、抱えている問題に寄り添うから、自然と内容は重くなるんだけど、犬の仕草や表情の描写で少し軽くなる気がする。

動物の持っている特有の癒しが最大限引き出されている気がして、改めて言葉がなくても人間に答えを気付かせてあげているようでした。

それと同時に東日本大震災を題材に取り入れて、災害を風化させないようにしているとも感じました。
物理的なショック以上に精神的ショックの方が辛く長く付き合わなければいけない。
その時に出来ることを一人一人がちゃんと考えて頑張るしかないと。

災害時だけでなく、人生でつまづいた時に思い出せるようにしておこう…


この本でリンクする曲はやっぱりZARDの「負けないで」かな?
もっとぴったりな曲あったら教えてください(笑)



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