見出し画像

甲州道中9 金沢宿→下諏訪宿〔完〕

1991~1993年 東海道五十三次 完歩
2021年 春~夏 中山道六十九次 完歩

2021年 秋 甲州道中四十四次
どんな旅になるか楽しみです!

2021.11.06

1.与野駅発04:53

遂に最終日です、今日もいつもの電車。

左の黄色いポスターは10月より埼玉県では、立ち止まった状態でエスカレーターを利用しなければならない、という条例が施行されました。
ちなみにほぼ守られてません。


そしていつもの福山通運貸切貨物。


南浦和で武蔵野線に乗り換え、西国分寺で乗り換える時の風景。
下車した人の8割が登山を楽しもうとしている服装、先週こんなんじゃなかった、今日は紅葉が綺麗なのかな?


2.中央線

毎週土曜日に歩いていたので、徐々に陽が登るのが遅くなるのがわかります。多摩川を渡るころようやく紫色の空が橙色に。彼方に見える橋は、甲州道中二日目に歩いた"立日橋"、"日野の渡し"dがあった場所です。


甲州道中歩きの4日目以降は、毎回高尾駅から松本行きに乗り換えてました。
写真は鳥沢駅を過ぎてから渡る鳥沢鉄橋を渡る際の進行方向右手の眺め。甲州道中は川の右上の高台を歩きました。


初狩駅、急勾配に作られた、かつてはスイッチバックだった駅。往時の線路が残っていて何度訪れても面白い駅、笹子峠を越える時に下車しました。


穴山駅付近からみた北の方角の山々。甲州道中から離れているので、車窓からの風景にテンションは上がりません。そろそろ本日の出発地点の青柳駅です。

3.黄葉

一週間前、10/31 13:18の写真。

本日11/06 08:50の写真。
午前午後と日差しの違いはあれど、7日間でこんなに変わるものなのですね。

快晴、気温6℃、美しい黄葉に包まれながら、太陽を背に西に向かいます。

4.火の見ヤグラ

先週、火の見ヤグラの多さに気づいたので、意識して撮影してみました。

いろんな場所にいろんなタイプのものがあり、防災無線が備え付けられていると、時が変われど用途が同じだなと、小さな感動を覚えます。

5.金沢宿

往時の建物はあまり残っておらず、数少ない史跡の一つである馬宿。


道案内。


国道20号から逸れて細い道に。


な、な、なんと、樋口の蔵が!
先週歩いた塚平地区の丘の上、赤松の風除林付近に樋口姓の人々が住んでいたと書いてあったので、関係あるのでしょう。



6.水色の屋根

信濃路に多い、赤い屋根に対抗してか?水色の屋根が散見されるようになってきました。

色に意味があるのかは、定かではありません。



7.木舟

白装束の珍しいお地蔵さん。


おかしかったのが、石仏群の設置場所が、ゴミステーションに、石仏後ろの分別の表示がシュールでした。
こんな大勢に監視されていたら、分別も守られますね!

そんな中に珍しい三体一緒のお地蔵さんがいました。



川面がキラキラ光る宮川を渡ると、あらわれる権現の森。
見事な石仏が2体、屋根もなく置かれていました。


田畑の真ん中を歩きます。


寒天の里、寒暖差や日照条件が寒天作りに向いているそうです。


山間部なのに木舟という地名、川があったからでしょうか。

地名に因んでか、京都の貴船神社の分社があります。山の上にあるので、昇ってみることに。

風になびく紙垂の奥に広がる里山風景、こんな景色を眺めたかったのです。


8.日本の里山

里山を歩いている時が、街道歩きで一番リラックス出来ます。心と身体が求めている風景なんでしょうね。


そこ鉄道があったり、蔵があったり、

川や山に、生命の成長の痕跡をみつけたり、


里山は日本の風景遺産です。


道端で神々が見護ってます。
これまでも、これからも、いつまでも。


9.御柱と共に

御柱の姿があちこちで目に入ってきます。
地域全体を護っているみたいですね。

マンホールにも。


祠を囲むように


石仏を囲むように

神社から庭先までいろんな馬車に、当たり前の如く、立っています。

御柱際で人々が掴まっている棒だ!

お店では、御柱祭用品も売っている。


諏訪大社下社秋宮と下諏訪駅でも、見ることが出来ます。
御柱祭は、7年に一度、寅年と申年に行われ、次回は2022年です。



10.茅野

久々の中央高速、奥には北アルプス、槍・穂高連峰が望めます。


ここは、中央高速・中央線・国道20号・甲州道中が一緒になる希少なポイントです。

花とハーブと雑貨の店"葉跡屋"、お休みでしたが、良いお店のオーラが出てました。


こちらは蚕の繭蔵を改造して造った、寒天の蔵。見た事がない意匠の建物です。


三輪神社。


地図をみると、他にも寒天の蔵があるようです。

丸井伊藤商店、みその煙突がみえます。



鬼瓦だらけの家。


茅野の町並み、空が広くて気持ち良い。

諏訪大社は甲州道中唯一の官幣大社。


上川と上川橋。橋の欄干のデザインが、御柱に見えてきました。


茅野駅前、諏訪大社上社大鳥居。


再び国道20号に合流、諏訪まで6km。


精密機械の会社、社会科の時間でこの付近は多いと習いましたが、実際あちこちにありました。

大正時代にも高札場があったのですね。

11.りんごの産地

りんごの木って、こんな風に剪定されていたのですね。


りんごの自販機があります。


たわわに実ってます、綺麗な赤ですね。


12.上諏訪宿

五十一里塚。


昭和の時代まで現役だった感じの常夜灯。


秋葉山常夜灯に足長神社。


所々に共同浴場、市民向けです。


上諏訪宿の町中に入ってきました。


山田養蜂場、ここなんですね。


昭和モダンの建物が、町の雰囲気を作ってます。


路地裏。


諏訪市観光案内所、左の浅井さんは、私が中山道を歩いた時に、下諏訪宿から藪原宿まで二日間、一緒に同行頂きました。


お昼は時間がないので、長野県のナンバーワンスーパー、ツルヤに。おやきをつまみながら歩こうと思いましたが、無かったのでご当地グルメをイートイン。
美味しかったぁ!


五十二里塚。


大地の上に伸びる直線階段、映画やドラマに使えそう。

温泉寺。


ええっ、中山道で滋賀県に入ってから大量に現れた"飛び出し坊や"だ。
なんでここに⁈
中山道を走ってきたのでしょう。


13.五軒の酒蔵

この写真は先程訪問した、諏訪市観光案内所に飾られた5つの酒樽。

上諏訪宿の町中に入り最初の酒蔵、"真澄"で有名な宮坂醸造。


300~400m歩くと、立て続けに4件の酒蔵が両側に並んでます。
都道府県別酒蔵数、1位新潟県、2位は長野県です。


この、ほろ酔いマップでゆっくり歩きたいものです。


帰りの電車ではもちろん日本酒です。


14.独特の蔵

信濃路に入り、左右非対称型の蔵が増えてきました。


屋根迫り出しタイプ。
荒天時も荷物の出し入れがしやすそうです。


家屋一帯タイプ。
どんな感じか中を見てみたいですね。



15.蔵の家紋

では、沢山の家紋をどうぞ!


本当はもっとありましたが、撮影するのが面倒になってきました。


16.諏訪湖のみえる生活

諏訪湖が見え始めます。


こんな感じの道筋の左を見ると、

こんな感じで見えてきます。


常夜灯に大けやき?


いつまで諏訪湖を眺められるか分からないので、ちらちら見ながら進みます。

17.雀おどり

この地方独特の屋根飾り。

沢山ありました。


18.下諏訪宿

町の雰囲気が、落ち着きを見せてきます。
励ましの張り紙が、本当に嬉しいです。
ありがとうございます!


坂を降りはじめます、いつ諏訪湖をみられなくなるか、ドキドキしてきました。

茶屋、橋本屋跡。

励ましのポストがありました。

柿の奥の諏訪湖。


昭和の漫画っぽい、顔の家。


美しいご飯と、紅葉と黄葉。

最後の一里塚です!


降り坂が続きます、鎌倉街道は何処を通ってきて、何処で甲州道中と交差したのでしょうか。


承知地蔵、何が承知なのかわかりませんが、とても大切にされてます。


ゴール手前で、下諏訪在住の前職OBと再会。前回中山道歩きの時、2021年5月末に、和田峠下山後にお会いしており、約4ヶ月ぶりです。
ご飯の景色の良いカフェでまったりとした時をすごしてから、歩きはじめます。


諏訪大社下社秋宮に到着、鳥居をくぐるった右手にお湯が出ています。


参拝して終点に向かいます。


あと少し、


到着です!
夫婦でくれるなんて夢にも考えてなかったので感無量。


この後、お伺いする場所があります。

19.下諏訪宿本陣

下諏訪宿本陣、第二十八代当主、岩波太佐衛門尚宏さんと約束をしておりました。
5月末に中山道を歩いていた時に知りあい、大切なご縁なのでご挨拶に訪問。
門前でお出迎え頂き、いざ中に!


お抹茶と美味しい和菓子をいただきました。


こちらは火事でも焼けなかった蔵。
写真は撮影出来ませんでしたが、この蔵から出て来たお宝について、岩波当主から一点一点、丁寧にご説明を受けました。歴史に詳しかったら100倍は楽しいと思います!

隣の児湯で甲州道中の全ての疲れを癒やします。47℃もあったので、暫く身体がポカポカ。


下諏訪駅までは中山道を通過。なんか嬉しい!
駅に着いた頃、湖畔から花火が上がりはじめました。11月の週末限定で打ち上げており、コロナで久々に花火を見た気がしました。


帰りは今回の旅で初めての特急あずさ。
何十回も道中見ていましたが、乗ってしまうと呆気なく、あっという間に戻ってきちゃいました。

これにて甲州道中はおしまい。
最後までありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?