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陸前浜街道9 新地宿→岩沼宿〔完〕

2024.03.14

1.新地宿

部屋から望む朝陽
新地エネルギーセンター
本日の朝食
お世話になった宿泊施設
街道まで1kmほど歩きます
新地町役場
新地町 案内

新地町は、福島県最北端の町。
相馬市と合併してもおかしくないロケーションですが、火力発電所があるため財政力指数が高く、合併するメリットがありません。

街道に入ります
あぶくま信用金庫

あぶくま信用金庫。
一昨日歩いた浪江町中心部の高野宿、殆どの商店や銀行が閉店している中、あぶくま信用金庫だけが元気に営業をしてました。その時の画像がこちら↓

(2024.03.12 陸前浜街道 高野宿)

殆どの商店が営業していない中、「おかえりなさい がんばろう!なみえ」の垂れ幕が輝いていました。

あぶくま信用金庫との出会いの記録はこちら↓


街道と仲が良い猫
新地宿をふり返る


2.田園風景

砂子田川
白梅と街道
サザンカと街道
集団登校

子どもたちの集団登校とすれ違います。
久しぶりに子どもたちの姿を見た気がして、ホッとしました。

鹿狼山

鹿狼山(かろうさん)。
昨夜宿泊したホテルで、おすすめハイキングコースとして紹介されていた山。太平洋の眺めが美しく、御来光が美しいそうです。

麦畑
新地城跡
木の電柱
牧草ロール

牧草ロール。
街道歩きで牧草ロールを目にする事はあまりありません。
奥州道中の栃木県と福島県の県境那須町付近は、酪農地帯なので頻繁に見る事が出来ます。

(2023.11.27 奥州道中 栃木県那須町)
(2023.11.27 奥州道中 栃木県那須町)
(2023.11.27 奥州道中 栃木県那須町)
(2023.11.27 奥州道中 栃木県那須町)

牧草ロールの白いビニールに包まれる前の姿も見る事ができました。
この付近は北海道を歩いている様な感覚を楽しめます。
詳しい記録はこちら↓


椿と街道
石仏群と街道
庚申塔
水田

この付近は街道跡が水田になっているので、適当に歩きます。

街道の風景
水路
灌漑用水の水門
荒治療院

荒治療院。
痛そうな名前ですが、治してくれそうです。

ため池と鴨の群れ


3.坂元宿

宮城県に入ります

宮城県。
宮城県の街道歩きは2回目になります。
初めて歩いたのは、金華山道を仙台から松島まで。ちょうど仙台で一日だけ時間ができたので、松尾芭蕉の足跡を少し歩いてみました↓

(2023.02.11 金華山道 松尾芭蕉像)
(2023.02.11 金華山道 塩竈神社参道)

この続き、松島から金華山まではいつか歩くことになると思います。
詳しい記録はこちら↓


コミュニティバス
幼稚園バス

幼稚園バスも、久々に見た気がして、ホッとしました。

山元町 バス停留所
山元トレセン コース
山元トレセン入口
練習する競走馬

山元トレセン。
正式名称は山元トレーニングセンター。東京ドーム約9個分、43ヘクタールの広大な敷地に、1,100mの外周コースや、約300の馬坊(厩舎などで、馬を一頭ずつ入れておく仕切り部屋)を持つ、競走馬のトレーニングセンター。
昨年の皐月賞を制した、ソールオリエンスを輩出しています。

街道の風景
上平老人憩いの家
座席部分が細すぎるブランコ
防災意識が高い地域
街道の風景
HOTEL アジアの魔法
白梅と街道
桝形入口
桝形出口
民家の入口の注連縄
民家の中の地蔵堂
坂元宿の風景
ENEOS 坂元SS

ENEOSのガソリンスタンドを、毎回定線観測している理由。

かつて街道輸送の主流だった馬に変わり、自動車の普及と共にガソリンスタンドは、重要なインフラ設備として道沿いに作られて来ました。
街道の歴史と切っても切り離せない関係にあると思うのと、ENEOSの店舗数が日本で一番多く、看板のデザインが風景に溶け込んで絵になるので、定線観測を続けています。

街道をふり返る
雨樋から伸びる松


4.新しい常磐線

坂元川 上流
坂元川 下流
東日本大震災 津波浸水之碑

津波が現在地から400m上流まで遡上したそうです。

市販の街道地図が無い場合、歩く際に愛用している地図が、「日本の街道地図と走り歩き旅」。
全国の教育委員会がまとめた、歴史の道調査報告書を基に、京都市の森塚良郎さんが、1/25,000の地図に、旧街道のルートが100mごとの点で記されている秀逸な地図。

日本の街道地図と走り歩き旅 地図

先日その森塚さんが、私がこの地図を利用して街道を歩いてる事をnoteの配信で知り、励ましの連絡を頂きました。とても嬉しかったです。

地図は全国928街道、総延長41,341km、6,678枚の超大作。
気が遠くなる様な作業だったと思われます。
制作するにあたっての定義など、読んでいるだけで感動します。
詳しくはこちら↓


常磐線各駅停車

その、街道歩きに使っている、日本の街道地図と走り歩き旅の地図。
東日本大震災前の地図なので、新しい道ができたりする事はよくあるので驚かないのですが、今回はそこには無いはずの常磐線が隣を走ってます?

少し考えたら理解できました。津波の影響でルートが変更になったのです。調べたところ、新地駅は電車が倒れるレベルの大きな被害を受け、線路を内陸に1kmくらい移動しています。

スミレの花と街道
新しい常磐線と街道
街道の風景
おでんの自販機

おでんの自販機。
よく見ると、
ハシがなくてもだいじょうぶ!こんにゃくの串を使ってお召し上がりください。
と説明されてます。

素敵な集合住宅
太平洋が見えます
中島舘跡
駐輪場一体型バス停留所
茶店で小休止
東北限定 ずんだ団子


5.山下宿

居抜き物件→排ガス処理機器販売
国道6号に合流
美味しそうな弁当屋
新しい住宅地

街道から海の方面は、平屋建の新しい住宅地が広がっています。

街道の風景
大きな入母屋屋根の家
手形割引
山下駅入口
當護稲荷神社 一の鳥居
二の鳥居
石仏
拝殿
蚕神 石碑
巳 石碑
石仏群
竹製ベンチ
境内より太平洋を望む
江戸浜街道 石碑
江戸浜街道 街道図
江戸浜街道 説明看板

江戸浜街道の石碑があります。
江戸から街道を歩き始めると、その街道の名前は終点の地名が多いのですが、終点に近づくと、江戸街道になります。

水戸街道と川越街道がそれにあたりますので、その時の画像を紹介します。
川越宿では江戸街道の起点となる地区の昔の町名が江戸町でした。

(2022.06.04 水戸街道 水戸宿)
(2022.08.09 川越街道 川越宿)
(2022.08.09 川越街道 川越宿)


山元郵便局
丸長魚店
酒と食料品の店 森忠
立派な棟門
魚や たけだ

美味しそうな魚屋。
ご近所に欲しいですね。

国道6号
常磐自動車道

常磐自動車道。
水戸から陸前浜街道を歩き始めて、常磐自動車道と初めて交差しました。
水戸街道でも一度も交差してないので、江戸を出てからでも初になります。

ほっきめし田園

田園。
人気店の様で、なかり賑わってます。

青いベンチ

シンプルなベンチですが、目を惹きます。

現代の街道歩きがもっと市民権を得るためには、道沿いにはどんな工夫が出来るのか、時々考えます。
一里塚を今更作る事は困難かもしれませんが、一定の間隔でベンチを置く事は、敷地の地主さんの許可が必要ではありますが、ハードルが低く街道歩きと親和性が高い気がします。

このベンチを見ていて、ふと思いました。

日吉神社一の鳥居
二の鳥居 規格外の神額

神額(しんがく)とは、神社の鳥居や拝殿の正面に飾られている額。
二の鳥居の神額は、山の形をしていて、右から左に向かって横書きで日吉神社と刻まれています。

参道の階段
拝殿本殿

拝殿本殿も一の鳥居と同じ朱色。

階段上からの眺め

この階段は降りるのが怖かったです。

三段階の高さのブランコ
山下横山簡易郵便局
葦塀
葦塀の家の門
葦塀全景

葦でできた塀は珍しいです。
ありそうで無いですね。
珍しい塀といえば、奥州道中喜連川宿に、"寒竹囲い"という笹を生垣にして竹で形を整える塀がありました。

(2023.12.02奥州道中 喜連川宿 寒竹囲の塀)
(2023.12.02奥州道中 喜連川宿 寒竹囲の塀)

当時の城主が、板塀は製作保善がが大変なので、寒竹囲いを推奨したそうです。

(2023.12.02奥州道中 喜連川宿 寒竹囲の塀)
(2023.12.02奥州道中 喜連川宿 寒竹囲の塀)

丁度お手入れをしていたる家主の方がいましたが、見る限り4件しか残っていませんでした。


6.亘理宿

亘理町に入ります
中原窯跡
東京から322km
さざんか号 バス停留所
街道の風景
高い防災意識
本日の昼食会場
いただきます
長井戸古墳群跡
長井戸古墳群 説明看板
天守閣風の歴史資料館
国道6号から右に入ります
かわいい家
はらこ飯で有名なおしか商店
街道の風景
洋菓子 わたなべ
木塀の家
永田醸造
綺麗ななまこ壁
丸一呉服店
白い蔵
米穀店跡
鹽(しお)小賣所
マルジンみそしょうゆ
木の蔵

亘理宿。
観光地でも無いのに、こんなにたくさんの昔の建物が普通に残っている宿場町は、なかなかありません。

アームレスリングバー トラヤ
株式会社カドサワ
桝形
小学生と街道
日本の希少建築物 日本生命ビル
 旧松浦医院
和菓子 船橋屋
海産加工 からふと屋
桝形
なまこ壁づくしの商家
金鶴酒店
芸術的な増築 す屋本店
なまこ壁づくしの商家
桝形
馬頭観音
八百屋さん
下木戸

亘理城の北の端である下木戸にて、亘理宿の中心部も終わりの様です。
観光客向けの店はありませんでしたが、陸前浜街道で一番楽しい宿場町でした。

和菓子 みやぎのあられ
木の電柱
街道の風景
石碑
自転車通学のふたり

先程から強烈な風が吹き始めました。
昨日の向かい風とは異なり追い風、少しは楽ですが、前から来る学生2人は自転車が進まなくて大変そう。

風になびく幟旗

幟旗が千切れそうです。

向かい風に負けた学生

すれ違った学生が気になり、ふり返ったら自転車を押してました。

街道の風景
石間稲荷神社
石間稲荷神社 説明看板
一日まいり
拝殿
常磐線各駅停車
複線になってます
逢隈駅
シーサー
和菓子 作間屋支店
居抜き物件→和菓子屋と理髪店

居抜き物件。
陸前浜街道では、居抜き物件の定線観測を行ってきました。びっくりするようなパターンがあったりしましたので、別の街道レポートで、まとめようと思ってます。

街道の風景
早川神社 参道
鳥居
拝殿
倉庫
早川公会堂

電車まで時間がなくなって来ているのに、ついつい寄り道をしてしまいます。
忙がないと…

京都祇園祭の粽(ちまき)が飾ってあります
松並木
亘理逢隈郵便局
阿武隈川堤防

阿武隈川堤防。
かなり高く川幅も結構ありそうです。
テンションが上がってきますね。

味のある民家
八幡神社
石仏群
日本製紙 岩沼工場

陽が傾いて来ました。
この時間の空の色が好きです
そして陽が落ちた頃には、陸前浜街道を歩き終えて帰路の電車の中にいる事でしょう。
いつもなら、次はどこの道を歩こうか、考えながら歩くのですが、今回は何も浮かんできません。
こんな時もありますね。

阿武隈川の堤防が見えてきました
堤防へのアプローチ

阿武隈川の渡しの跡が、跡形もないのが残念でした。


7.岩沼宿

阿武隈橋
岩沼市に入ります
阿武隈川と夕陽
阿武隈川下流
阿武隈川上流

阿武隈川。
立派な大河になってました。

というのも、今から約4ヶ月前の11月に、奥州道中を白河宿から歩いた時に、橋の上から阿武隈川をぼんやりと眺めていたからです。

四方を山に囲まれた白河盆地から、この川は一体どこまに向かって流れて行くのだろうか?
歩道が凍る橋の上で調べたところ、岩沼市から太平洋に注がれる事を知って、小さな感動を覚えていたのです。

あの時の小さな川が、太平洋に注ぐ前でこんなに立派に育っている。
この、川の成長を我が子のように喜ぶ感動は、中山道の木曾川でも感じていました。

中山道を江戸から歩くと、奈良井宿の西、鳥居峠を越えると木曽川と出会えます↓

(2021.06.26 中山道 宮ノ越宿の木曽川)

水面は深緑色の鏡の如く、静かな流れです。

(2021.06.27 中山道 木曽の桟と木曽川)

中山道で一番と言っても良い名勝、木曽の桟(かけはし)。
上の画像奥の石垣は崖っぷちの中山道の為に整備された石垣。本来は道路の下に隠れてしまうのですが、柱で見える様に演出してあります。

(2021.07.10 中山道  南木曽町の木曽川)

木曽路らしい風景です。

(2021.07.25 中山道 太田宿の木曽川)

こんなに立派になっていました。
中山道の記録で、最も木曽川が美しかった日の記録はこちら↓


彼方に仙台のビル群が
仙台空港が近いです
飛行機
阿武隈橋をふり返る
この付近は街道の跡形なし
街道の風景
ここで奥州道中と合流

これにて終点。
目印となる遺構は見当たりませんでした。

奥州道中 白河方面
奥州道中 仙臺方面

奥州道中は、白河から三厩550~600㎞が残っています。この道を歩くのはいつの日になる事やら。案外と早いかもしれません。

竹駒神社

竹駒神社にお参りしたかったのですが、ヨークベニマルで帰りに愉しむ酒を買っていたら時間が無くなってしまい、鳥居をくぐれず。
最後の最後に駅まで走る事に・・・・。

岩沼駅
ひたち号で帰ります

新幹線で帰ると3時間、ひたち号で帰ると5時間。
9日間歩いて来た道のりが名残り惜しいので、迷わずひたち号に4時間20分揺られて帰ることに。

旅の供は宮城の銘酒

さて、次はどの道を歩こうかな?

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