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【数学を学び直す】〈確率#7〉確率の問題

前回までに大学受験に使う確率の
求め方は大体教えた

今回は、実際に入試問題を解いてみる

こちらの記事からいくつか抜粋

第1問

袋の中に赤5個、白4個、青3個の球が入っている
袋から3個ランダムに選ぶとき次の確率は?
(1)全て赤である確率
(2)全ての色が異なる確率
(3)出た色が2種類である確率

(1)
12個の中から3個選ぶ選び方は
C(12,5)=220通り

そのうち全て赤であるのは
C(5,3)=10通り

求める確率は
$${{10\over220}={1\over22}}$$

(2)
全ての色が異なるのは
赤が5通り、白が4通り、青が3通りなので
5×4×3=60通り

よって求める確率は
$${{60\over220}={3\over11}}$$

(3)
球の色は1種類、2種類、3種類なので
2種類の時のパターンを求めるには
全体から1種類、2種類の時を引けば良い

全て赤であるのは(1)より1/22

同様に
全て白になるのは1/55
全て青であるのは1/132

3種類であるのは(2)より3/11

求める確率は
$${1-({1\over22}+{1\over55}+{1\over132}+{3\over11})={29\over44}}$$

第2問

1,1,2,2,3,4を並べてできる6桁の数からランダムに選んだ時
同じ数字が隣り合っていない確率は?

全てのパターンは
1と2をそれぞれ区別して
6!=720通り

1と2が両方とも隣り合わないような並び方は
その反対
1か2が隣り合うものを考える
(両方隣り合うのも含む)

1が隣り合うのは、2つの1をひとまとまりとして考えて
5!×2!=240通り
2が隣り合うのも同様に240通り

1も2も隣り合っているのは
1、2をそれぞれひとまとまりとして考えて
4!×2!×2!=96通り

1が隣り合う並び方の中に1も2も隣り合う並び方が含まれている
2も同様
なので
240×2=480通り
では、1も2も隣り合っている並び方を数え過ぎているのでその分を引いて
480-96=384通り

よって、1,2両方とも隣り合っていないのは
720-384=336通り

求める確率は
$${{336\over720}={7\over15}}$$通り

第3問

袋の中に白球2個、赤球1個が入っている
そこから2個取り出し
白球2つであれば成功
それ以外は失敗とする
失敗したら赤球を1つ追加して
もう1回同じことをする
n回目に初めて成功する確率は?

k回目に球を引くとき
袋の中にあるのは白2個、赤k個
その中から2個選ぶ選び方は
$${C(k+2,2)={(k+2)(k+1)\over2×1}}$$通り

そのうち白を2個引くのは1通りなので
成功する確率は

$$
{1\over{(k+2)(k+1)\over2×1}}={2\over(k+1)(k+2)}
$$

よって、失敗する確率は

$$
1-{2\over(k+2)(k+1)}={k\over k+1}×{k+3\over k+2}
$$

これをk=1からk=n-1まで動かしてかけ算すると
n-1回目まで失敗する確率がわかる
ただ、このままだと計算しづらいので、分けて計算する

まず$${k\over k+1}$$をかけ算すると

$$
{1\over2}×{2\over3}×{3\over4}×…×{n-2\over n-1}×{n-1\over n}
={1\over n}
$$

斜めに約分できて1/nが残る

$${k+3\over k+2}$$についても同様に

$$
{4\over3}×{5\over4}×…×{n+1\over n}×{n+2\over n+1}
={n+2\over 3}
$$

2つをかけて

$$
{1\over n}×{n+2\over3}={n+2\over3n}
$$

最後に成功するので

$$
{n+2\over3n}×{2\over(n+1)(n+2)}={2\over3(n+1)}
$$

これでみなさんは、自由に確率の問題を楽しむことができるでしょう
どんな難しい問題でも基本的にこれまでやってきたことの組み合わせだ
なので、どんどん問題を解いて楽しんで欲しい

それでは、一旦確率の学び直しは終了する
お疲れ様でした

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