お祓いに行く

僕は今年「大厄の前厄」というなんとなくややこしい年になります。
前回の厄年のときに足を骨折してしまった記憶が痛々しく残っており、今回の厄年は絶対に「お祓いをしておこう」という気持ちを持っていました。

結局お祓いをするということは「神様を信じている」ということにつながるので、僕のポリシーとは異なるのですが…なんてつまんないことは後回しにして、まずはお祓いです。お祓いって悪夢から人間を守ってくれる見えないチカラのためにあるものですよね。だって動物の世界に厄年なんてないのだから。

お祓いをしてもしなくても、訪れる一年にそんな変わりは無いんだろうなと思ったりすることもあります。この行事に数千円払って得られる対価とコストを天秤にかけてしまうからですね。例えば3000円、5000円、10000円のどの金額を納めるかという問題にもつながります。値段を上げた方が、強いお祓いの効果があるんじゃない?というバイアスがある。僕だってそうです。でも10000円はちょっと…と感じるから、神様が「しょうがねえなぁ、守ってやるよ」と思ってくれるであろう真ん中の5000円を選ぶのです。(僕が行った神社の話なので、金額は場所によって違うんだろうと思います)完全にマーケティングの世界の話ですよね。

MAXの10000円でも会社絡みでお祓いに来ている人は、躊躇なく払います。個人でも「よっしゃ!」と10000円を納める人は結構いるはずです。お祓いという儀式に対する対価を人間は本能的に計算して「バチが当たらないと思われる、ちょっと背伸びした金額を納める」ことになりがちです。この価格設定は、たぶん神社仏閣の方が各々決めていることなんでしょうか。宮司さんや巫女さんたちの給料としてのコストを「ご祈祷」というイベントの対価として受け取っている、という認識です。

以前会社の同僚で、旦那さんの実家が神社だという方がいました。なのでお正月は絶対に休みが欲しいということを口すっぱく言われていたのを思い出します。僕はこういうことを考え出すと「人間が神様というのを作り出したのは一体いつごろからなんだろうか」という問いにぶち当たります。考えても仕方がなく、答えの出ない問いですね…

厄年のあたりは「人生の分岐点」になることが多く、男性も女性も、それは「悪い方向」に働きがちです。でも基本的には「自分の身体に降りかかる怪我や病気や不調」が厄年の特徴のような気がします。

僕は成人式の3連休明けに行ったのですが、企業単位で来ている人がすごく多くて、中には15人くらいで来てるんです。「代表者だけでいいやん!」と思いつつ、一人で待合室にいる自分の肩身の狭さを感じてしまいました。祝詞の読み上げでどんな会社の人かはすぐにわかります。大企業の工場の名前が並び、チカラ仕事なのか、恰幅の良い人がたくさんいたのも印象的でした。

僕はご祈祷が終わって、最後におみくじを引いて帰ることにしました。ここ一年くらい、どこで引いても「大吉」ばかりだったんです。あまり良い結果が出ないと言われる浅草寺のおみくじの結果も最強だったんです。そのときは気分が良いですが、2023年は、ここ数年で一番しんどかったことに変わりありません。大吉でこれなのだから凶とか引いてたら、死んでたんじゃないか?と思ったりします。だからここでも「小吉」くらいが出ることを希望していました。シャカシャカやって番号の棒が出るやつではなく、たくさんのおみくじの中から、直接掴み取るタイプだったのですが、選んで選んで取り出すと大体あまり良く無い内容になる傾向があります。たぶん「大吉を引きたい!」という思いが強すぎるからですね。

だから僕は手を突っ込み、わざともったいぶっておみくじを引き出しました。そしたら「大吉」だったんです。嬉しいような複雑なような…「うわぁ」というのが顔に出てただろうなと思います。

お寿司が食べたくなったので回転寿司屋さんに寄りました。しかしタイミングだったのか待ち時間が発生するということで「なんかせかせか食べてもなぁ」と思い「ちょっと良いスーパー」に行きました。お寿司が1パック1000円スタートくらいだったのですが、ネタが大きくてキラキラ光ってるんです!それに中トロも入ってて、こっちに来てよかったなぁと思いました。勢いで美味しそうな唐揚げも買ってしまって、お昼ご飯は我慢して、豪勢な夕食とすることにしました。

今年の僕は「執着」がキーワードになりそうな気がします。去年まではなかなか考えることのできなかった、達成したい目的に対しての執着。もっと良いもの、もっと良い選択があると信じて自分を行動させる。するとポンっと「これだよ!」という選択を見つけることができる。そんな一年になりそうな気がします。「これでいいや」の方がもちろんラクです。でも自分に正直になることで、もう一歩前に踏み出せる。

とにかく行動。お金を使って、動くんだ。

いいなと思ったら応援しよう!