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イノチノセンタク、またはセルフプロデュースについて

うちのバンドに「イノチノセンタク」という歌があります。
ぶっちゃけますが、Aメロがなぜか「美女と野獣」のダンスのシーンでポット夫人が歌ってくれるあれに寄ってしまいました。


それはそれとして、なんかふと思い立って書いていく感じになったのでよかったら読んでいってください。

売りたいものだけじゃ売れない

まあまず、基本はこれなんですよね。
僕はバンドマンで、バンドの中で曲を作って歌っています。
もう30歳超えてるので、メジャーデビューするんで!とかじゃなくて、自分の作った曲がちゃんと形になって、どこかで聞かれてればいい、そんな感じでやっています。

ただ、どこかで聞かれてるというウワサでもいいから自分に入ってくると「あーやっててよかったなー」と思えるんですけど、そういうレベルにもいってないのが現状です。目指す位置は低いけど、もうちょっと音楽の人として、名前が出るようになりたいな〜とは思います。

そのためには、音楽作って「いい曲できたよ〜」とか、それだけやっててもダメなんやな〜と改めて思います。

マーケティングという観点で、ずっと前から言われてますけどね。
たとえばバンドにはサクセスストーリーがあるといいから、草の根時代から応援されるように頑張ろうとか。
どういう層に刺さるように曲作って広告宣伝していくかとか。宣伝のその材料は映像?写真?SNS?などなどなど。

でもね、そういう理屈は承知していてもなんか腑に落ちないんですよ。
第一、そういうメタな視点を持ってプロデュースされた曲とか発言って、結局自分にウソついてやって、演技をしないと難しい気がするし、自分でやってて虚しくなりそう、あるいは疲れそうって思ってて。
じゃあ売れるのは諦めた方がいいっすね〜笑っていう。

自分が思う「いい感じ」でいい

しかし、こないだ自分でInstagram用に動画撮ってた時に「どの曲弾くか、うまく演奏できてるか」ってのと同じくらい、
たとえば服装どうしようか?とか。他にも顔出してるならいい感じに映ってるか?きたないおじさんじゃないか?背景に変な生活感出てないか?色味は?どんなフィルターかける?動画に入れる文字は?キャプションは?タグづけは?って
音楽以外の要素も気にするようになってたんですよね。もう音楽的な要素の倍以上は考えてるかもしれない。(それがパーフェクトにいい感じになった動画はまだないです)

実際、ケータイのカメラはさらに画質良くなってるし、それに比例するかのようにSNSに流れてる演奏動画はひたすらクオリティが高いです。
さらにその中でも、本人がどこまでマーケティング的な要素を意図しているかどうかは置いといて、音質も込み、背景も込みで「映像全体の質」が高いものは、再生回数やリアクションの伸びも良い。
要するに、音楽は当然として、それ以外の要素でも自分の思う「いい感じ」だけは妥協せずしっかり作り込むってのが大事なんでしょうね。
高額なカメラ買ってる人とか見て「ミュージシャンなのに?」ってよく思ってたけど、まあマーケティング的にも大切な要素ですよね。
クリエイターだけでなくオーディエンスも、目や耳が肥えた時代なので、そこんとこ「どうせ音質なんかわからないでしょw」てメンタルが見え隠れするようなものは出せなくなってる(けどクリエイターは作品を量産しないと忘れられていく)。

アタッカーなのかディフェンダーなのか

作品を、その周辺の雰囲気込みで、自分の生活ごと作って、トータルでやってこうってのを「セルフプロデュース」と捉えています。
これもマーケティングどうこう言われてる時期によく見かけた言葉ですね。

いわゆるZ世代とかは、セルフプロデュースが上手な子が多いですよね。
自分の姿形やら趣味嗜好をちゃんと分析してやっていけてるな〜って。
ゆとり以前の人たちはなんかもう、上からも下からも自分がないと言われて気圧されてる感じありますよね。、かくいう私もその一人です。
実際セルフプロデュースと言っても、何をどうしたら良いのか全くわからないんですよね。

ただ、個人的な経験で語るとするならば、まず自分がアタッカータイプなのかディフェンダータイプなのかってところをまずは見極めたほうがいいのかなと思ってます。
要は、エネルギーが外に行ってるか内に行ってるかという違いです。

僕とかは完全に内向きなんで、いい曲作っていい感じの映像と共にお届けっていうのを作り込もうとする、今まで書いてきたようなことを一人でもやろうとするタイプです。それはディフェンダータイプ。
逆に、演奏がヘタであろうがヘタなりの根性見せたる!とか、人との連絡がマメとか、元カレ全員曲にしてますとか、そういうのをやる人はアタッカータイプですよね。周りの人を巻き込んでいくのが上手い人というか。

ま、普通に会社員にも当てはまると思います。
自分が会社の中で働いてみて思ったのは、企画とか、営業などの仕事を生み出す仕事をする人はアタッカーで、システム、商品開発系とかで仕事を増やさないように仕事をする人はディフェンダーです。

想像してみてください。
会社のバリキャリがいます。世の中のニーズを見つけて、こんな商品あったら便利なのになと日夜考えて会議で提案しています。それはアタッカータイプです。その提案をもとに、会社内で予算を組んだり、商品開発の現場に指示したり、お店に売り込んだりします。
かたや、提案を受けた開発の現場では「予算的には無理」とか「この仕様だと不具合が見込まれるから考え直そう」と、無駄な仕事が発生しないように仕事をします。これらはディフェンダーです。

文句言ってるだけだろとか、「予算組み直す」「仕様を考え直す」という仕事が発生してるだろというツッコミがありそうですが、そこをちゃんと考えずに開発を進めちゃって、結局売れなくて赤字とか、人がケガする元になるような商品を作るのは、ぶっちゃけ怠慢ですよね。予算の組み直しも仕様の見直しも結局やることになるし。
だから「無駄な仕事を増やさない」というのも立派な仕事です。

話がそれちゃいましたが、アタッカーなのかディフェンダーなのかですね。
自分がどっちのタイプなのかぐらいは見極めて、セルフプロデュースに活かしていければいいのかなと思います。

「なりたい自分」と「向いてる自分」は違う

ただ注意したいのは、ちょっと残念なことに、なりたい自分と向いてる自分は違います。残酷だけど重要な事実。
元々の性格とか、今いる立場で染み着いちゃってるとか。そういう感じで、やっぱ理想の姿と現実の自分は違ってきます。

悲しいですね。
僕がどれだけアベフトシになりたくても、
体型が中2なせいでギターに抱えさせていただいてる感出ちゃうし。
どれだけ前髪で目を隠したとて、
前髪重めがイケてるフロントマン、ではなくただ汚らしいだけになるし。

でも多分それが普通なので安心してください。
そこはあくまで「なりたい自分」になろうとしてください。
誰になんと言われようとも、笑われようとも良いです。
「なりたい自分」を目指さない方がよっぽど後悔する。

なりたい自分を目指す中で、多かれ少なかれ理想と現実のギャップを
直視することになるとは思います。
そこをどうやって、どこまで理想に近づけるかな〜って考えて。正解かどうかわからない道を選んでいくのがもう、苦しくて、楽しくて、あーー人生してる〜〜って感じじゃないですか。急に大味な切り口になっちゃいましたけども。

まあ、うまくいかない時にこだわりすぎないとか、別の刺激をうまく取り込んで「こういうのもアリやな」って思えるようなある程度の余白?脱力?も必要ですけどね。人生100年あるらしいし、無理を通すことに時間かける必要もないし。

おわりに

ここで文章を読み返してみたけど、実用的なの話をしたいのか人生訓を垂れたいだけなのかわからなくなってまいりました。
結局は、僕がいるバンドと、僕とを、どうしていきたいのかってのを考えていて、別にメンバーに伝えないまま終わってるだけだと思うんですけど。

こないだ練習してて、ウチって結構やってる曲のジャンルがバラバラだな〜と思ったんですよね。同じような曲を作らないように意識してるところはありますけど、まとめるとどんな音楽性のバンドなん?みたいな。
何かに突出したバンドならもっと分かりやすく動いていけるのにな〜とかいう話してて。むつかしいですね。

でも気になったらライブみてください。
でどんなバンドか教えてください、、笑

直近のライブは次のとおりです。
5/1(日)@尼崎tora

5/12(木)@南堀江knave


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