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川沿い、散歩、桜はまだ

前は春の夜の風が鼻をかすめるだけで悲しくて、それだけで涙が出た。なんで春の夜はこんなにかなしいのか。明確に思い当たる記憶もないのに、微妙な温度の風に心がきゅっとする。

駅までの道に毎年ピンクの花が咲く。濃いピンクの花。3月の下旬に散るけど、今年は早めに散っていた。ああ、今年も散ったんだな。卒業式の日のこと、同じ花が写った友達の写真のこと。あの頃の自分の不甲斐なさを思って身を引き締める。見たのは朝だったからよかった。心はひっぱられなかった。

この前、だましだましでやってきた体がついに悲鳴をあげて、それでも仕事は早く上がれないしもうだめだ、と思って鍼灸を受けに行った。ここにもずいぶん長いことお世話になって、もうわたしの体のこと全部任せたいくらい。
寝れてないんじゃない、疲れてるの?ストレス?原因なんかある?って聞かれて、最近しんどいのかもしれないって言ったら、嫌じゃなかったらしんどいこと教えてって言われてしまって、ただつらつら、すごい個人的なことまで話した。全部おいて帰りなって言われて、ほんとうに楽になった。関係なさすぎて、あまりにも訳がわからない話だったから申し訳なかったけどそれだから助かった。

久しぶりに会った友達、なんでわたしのことそんなに好きでいてくれるんだろう。
うれしいけど、でもこういう時、誤解されてるんだなと思う。元気な時のわたし。でもそんな毎日調子良くないし、季節とか天気とかでぜんぜん違う、そういうの見たくないだろうなと思う。決めつけないでほしいかもしれないけど、雨の日に君には会いたくないって思う。君のために調子を整えられない。わたしの面倒な部分を「面倒だな」というと思う。前に電車から月が見えた時、夜は透明だったと伝えた時のあなたの反応を忘れない。
伝えたことを間違えたと思った。わたしはあの時より幾分か大人になったから、もう言わない。思ってもあなたには伝えない。面倒なわたしはあなたの前にはいないから、それがいいんだよ。でもわたしはそれじゃ辛い。

心がへとへとになってる時、会いたい人ってやっぱり大切なんだと思う。そういう人のことは考えられる。
大切にしてくれる人がいると、してくれない人のことがよくわかってしまう。大切にして、されて、そしたらまた返すよ。その繰り返し。好きな人とは半年とか1年あいたって、ふとした時に戻れる。また会える。今はもうそういうのだけが大事。

色んなことがあるわりに思考がぜんぜん増えないな。同じことばかり言っている。過去の自分の日記に救われてるくらいだから。自分が過去に書いたことに守られている。
真ん中がぶれないから変わらないって思う。それがいい。そこが変わってしまったら、変わったなって思うよ。変わることはいいことだけど、そうじゃないこともあるよ、って3年ぶりに会った人に言われた。変わらないってことはぶれてないってこと。大切にしてることがきちんとあなたのものってことだよ。聞いたものとかは忘れちゃうから。
言われて本当にうれしかった。わたしも同じ言葉をあなたに返す。だからまるで先週も会ってたみたく戸惑わずに話せた。

緑がだんだん濃くなっていく広い大地が恋しい。いつまでもあの時間大切だ。ぼんやり光ってる。それもまとめないといけない。期限を決めないとだめだよって言われた。だらだらやってたら忙しさにかまけて忘れてしまう。
ひとまず書くよ、書いて、わたしと話し合うよ。

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