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カップの底に泡だけが残っている

転職してからよく眠れていたのに、最近また全然寝れなくなった。

帰ってからご飯を食べて、本を読みながらうとうと1時間くらい寝てお風呂に入った。1時半くらい、すっかり目は覚めて悲しいことばかりが頭の中をめぐる。1度悲しくなると、連鎖のようにどうしたらいいか分からずに溺れていく。どうなりたいんだ、わたしは。

自分のこと認めていたいし、好きでいたいし、間違ってもない。誰とでも仲良くなれるひとをうらやんで、どうにもできなくて行き止まる。また突き当たりだ、曲がるところを探さなきゃ。誰も誰の代わりにはなれないんだと思い知る。みんな別の部分を補ってくれている。必要なんだと思う。いてもいなくてもいいは傷つかないための予防線。一度受け入れた人は誰もいなくならないでほしい。

自分が傷ついていること、悲しんでいること、知ってほしいんだなと思う。何もなかったみたいにしないで。我慢して言わないんじゃなくて、伝わらないと思っているから言わない。それを思ってしまってること自体が悲しい。誰かを諦めてしまうことが切ない。

「あなたのしてることは失礼だよ、わたしは怒ってるんだよ、って言えなかったことって何年経っても残るよ。シャツのシミみたいに」

ご飯を食べることも忘れて見ていたドラマで言っていた。そうだよなあ。みんなそうなんだ、言えなかった悲しみをそうやって静かに中に取り込んでいってしまう。知らないうちに落ちなくなる。シミ抜きするみたいに頭の中で会話を繰り返す。何度やり直してもうまくいかない。無理だ。伝わらない。わからないと思う。人をわかろうとすることは傲慢だと言った。それもわかる。わかるけど、通じるのも知ってる。あの瞬間のために人と会話する。自分のためか相手のためかわからない、なぜか流れる涙を探して会話を続ける。胸がしめつけられるほどの喜びがある。わたしはわたしだけど、いつも背中を押してほしがっている。大丈夫だよ。あなたがあの時に感じた振動は勘違いじゃないよ。作り手の喜びが受け取る側に持ってもらえていること、あなたの立ち方は尊いものだ。わかってくれる人がいるからわからない人の手を離してもいいのか。わたしはまだがんばりたかった。

頑張っていたら、あきらめないでいたら、未来の自分がありがとうと抱きしめてくれる。今のわたしは5年前のわたしを助けてあげられるみたく、これからのわたしが今日のわたしを抱きしめるね。そのために友達がいる。

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