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「LOGから学んで街の未来を考えよう」見学会・勉強会報告

尾道市は広島県の東南部に位置し、瀬戸内海に面した美しい港町です。
映画や文学の舞台としても有名で、古き良き日本の風情を残しつつ、新しい文化や観光スポットも多い地域です。

尾道千光寺の中腹にある築50 年以上の古いアパート(新道アパート)を改修し、いまや 観光客にも地元の人にも親しまれているカフェ、レストラン、ギャラリーを兼ね備えた宿泊施設「LOG」。

世界的建築家ビジョイ・ジェイン氏がインド国外で初めて取り組む建築プロジェクトとしても知られています。
古きよき尾道の風景との調和を大切にし、「まちの人にとって思い出の建物を次世代に繋 いでいく」という想いを形にしているLOG から学ぶ勉強会が、2023年6月1日協会主催のもと行われました。3年越しの企画が実現し、喜びもひとしおでした。

午前中は現地での見学会、午後からはグリーンヒルホテル尾道(ハーバースペース)にてLOG支配人小林さんをはじめとするプロジェクトにかかわった4人のパネラーを迎え、LOGのコンセプト、建築構造設計、施工者、そして補修の要となった特許技術「IPH工法」について各視点から学びました。満員御礼の会場は建築関係者だけでなく、尾道の地元商店や異業種企業 も参加し、様々な視点、立場からのディスカッションを行いました。「まちの未来を考えよう」というテーマで、ただ建物を改修して終わりではなくここから始まり、自然と人と一緒に育っていく建物の在り方など、多くの気づきを得る場となりました。

これからの未来に思い出の建物を残し、LOGの小林さんのいう 「すてきな物語が生まれる場所」をみんなで育て、繋いでいくことの大切さを感じる勉強会になったと思います。また、今回の勉強会で尾道に足を運んだ参加者がもっとまちを楽しめるよう、クーポン付きオリジナルのマップを制作、事前に配布し、活用していただきました。
今後、こういった地域を巻き込んだ取り組みやみんなで未来を考える機会を増やしていき、古き良き風景と共に建物を安全に残しながら、素敵なまちづくりに貢献していきたいと思います。

※本記事は2023年7月 Vol.476 「建築士事務所協会報」一般社団法人 広島県建築士事務所協会発行 に掲載された賛助会員報告レポートです。


尾道LOGの修復内容については下記をご覧ください↓


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