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中年佳境で短期転職、家を購入、イヤイヤ期育児等...2023年の総括と2024年の展望

(挿絵:DALL・E 3による「日本風の2023年の総括と2024年の展望」)

さて、今年も年の瀬となった。バタバタと仕事をして育児をしているうちに1年が過ぎたと言った所ではあるが、以下簡単に、2023年の振り返りと2024年の展望について書いてみようと思う。例により、個人的な振り返り的な内容であり情報価値等そうある訳ではないので、そのような前提でお時間ご興味のあるかただけ以下進んで頂けると幸いである。


転職後の最初の1年

2022年に日本帰国して職に就くも自身のキャリアゴールと異なると理解して短期転職し、2023年より某金融機関のデータアナリティクスチームのプレイングマネジャー的な立場として就任し、バタバタと1年が過ぎたのであった。

仕事内容としては、新規のデータアナリティクスチームの立ち上げ、採用、プロジェクト管理、社内各方面との調整やリエゾン、チームマネジメントや教育、ロードマップ作成に予算確保等であり、中々にバタバタと色々立ち上げることになった。チームメンバーも多国籍で日常的に英語を使う機会も多く、そうした意味ではシンガポールから日本に帰国しても似たような環境に身を置くことができ、違和感なく仕事を立ち上げられたようには感じている。

ハンズオンでコードを書いたりデータ分析をする時間が中々取れない、データアナリティクスと言っても特に高度な統計解析モデルや機械学習等を使う類の仕事は実際の現場ではそう多くなく、分析以前の分析ができるデータの確保やインフラの確立、各所の調整等の仕事が非常に多いと言った面はある。とはいえ転職直後でPowerBIのダッシュボードの実装、PythonやSnowflakeを用いたデータ分析等を人不足だったこともあり自身で実装/実行して最初の評価&つかみを確立する事が出来、その後チームメンバーを増やしてゆきデータサイエンティストチームの立ち上げや運営を行うと言った流れであり、中々に歯応えもあった。昨今話題のChatGPT等のLLM関連の事柄に携わる事も年後半には幾らかできたりもし、比較的充実した一年だったように感じている。

細かい事を言い始めればそこは雇われの会社員であるからして勿論諸々あるものの、ようやっと、金融とデータサイエンスの交差点、四十路で大学に戻りコンピュータサイエンス修士を取得しようと考えていた頃からの当初想定していた内容の仕事、立場の入口には立てたのかなと感じている。久々に1年間フルで勤務出来、少なくとも当面はこの仕事を続けようと思える仕事に漸く出会えたと言う感はあり、幾分ほっとしている。

1年間勤務出来ましたとかアルバイトか?と言う感じだが、大学院に行ったり短期で転職したりしていて実際の所、1社で1年間フルで働くのは久しぶり、ボーナスも物凄く久しぶりに受領した感じであった 汗。これ以上ジョブホッパーを繰り返すのは流石に微妙だなとは感じていたので、祝1年1社で勤務万歳、と言う感じの1年であった。勤務先でお世話になった皆様に感謝申し上げたい。

家を購入

私生活側の大きなイベントとしてはマンションの購入があった。遂に拗れ独身中年も終わり、子供も出来て日本に帰国し、まあ概ね人生後半戦のライフスタイルが固まって来たのかなと言うのは配偶者とも話していた所であり、2022年の日本帰国後間もない頃から家の購入を念頭に多数の物件を内覧していた。これが2023年の年末に向けてようやく「これだ」と言う物件とのご縁が幸いにもあり、購入する運びとなった。

これから金利も上がりそうな局面で高値づかみかなと思いつつも、実需で実際自分が住む家となると個別性も高く、マーケットタイミングを計るのは困難である事を痛感し、えいっと買う次第となった。つまりは投資用なら借り手がつきそうで利回りが見合えば買えばいいや、割高なら見送りでいい、で良いかも知れないが、一方で実需・自分が住む用だと条件や好みがかなり細かくあるのである。

例えば、保育園・小学校等の立地条件、実家との遠すぎず近すぎずの距離感、一種低層又は高層住宅区域がよい、ハザードマップや防災面でも安全な場所がよく、大島てるでアレな物件等ではなく、近隣景観が長期に渡りそう変わらない可能性が高い方がよく、中受をする小学生の比率やSAPIX等の塾の有無も大切(我が家の場合教育機会がなくても過熱していてもしんどい、中受する人もいればしない人もいて、適度にゆるく、頑張りたいと本人が思えば頑張れる環境もある位の地域が良いと言う個別性の高い方向性があるなどした)…等等。

こうして個人的な事情やニーズを色々挙げていくと、ぴったりはまる物件と言うのは本当に個別性が高く中々見つからない事を痛感した。加えてファミリー向けの3LDK内外のマンション物件の供給が需要に追いついていないなと言った事も感じるなどした。そんな訳で、上記の細かいニーズに合致して、夫婦ともに「これだ!」と思う物件が見つかった際には、利回りが云々とか言っている場合ではなく即断で買う必要がある事を痛感した次第であった。結論として、「住む用で家を買う場合は良いご縁のある物件と巡りあった時が買い」と言う世間でもよく言われがちな結論に自身も実感をもって到達した感があった。

物件についてはX居酒屋で出てくるキラキラした所では全くなく、別に紹介しても何の華もないような目立たない駅の築古物件をリノベして住むと言った感じである。資産性を考えるとキラキラした立地の築浅物件の方が良い、将来の高値売却等狙えるのかも知れないが、夫婦とも比較的キラキラしていない趣味性格なのと、キラキラ系はシンガポールで一通り体験できたのもあるし、親子とも「育児をする場所、帰ってくる実家」として落ち着くような所が良いなと言う基準で決めた面がある。この辺も各人各様ではあろうかとは思うが、投資用と自身が住む実需では基準が幾分異なり得るようにも感じている。

築古物件はやはり配管等が応分に古いし修理しながら暮らす必要があると言った難点はありそうである。一方で古い物件の良さと言うのもあり、駐車場等が広く緑地なども余裕を持って配置されている、最近の3LDKは70平米内外で60平米台のものも増えている中で80-90平米位のゆったりした間取りのものがある、最近の物件より資材も良いものを使い重厚でモノがしっかり作ってある面もある、管理の成績表も出ていて古さが貧乏臭さになるか善く管理され年輪を重ねた味わいになっているかが既に見え始めている、等の良さもあるようには感じている。こうした良さを程々の無理ない価格で得て、幾分の作りの古さはありつつも修理等しながら年月を重ねていくのが良いかなと言う、そうした考え方の部分が自身とパートナーで非常に合っており、その点はよかったなと感じている(この辺の趣味が夫婦で全く異なると調整が難しい面はあったように思う)。

一方で、不動産契約にせよ銀行とのローンの手続きにせよ書面の類が非常に多く、日本に長くいなかった事もあり面食らった面はあったが色々勉強になった。ローンについては、もう相場の事は殆ど見ていない、将来の予想はそう当たらないのでしないと言うのが昨今の自身の方針ではあるが、低金利状態は案外長く続くのではないか&住宅ローン金利にまで反映されるのに一定期間かかるだろうという想定のもとで、変動金利で長く借りて、株等に投資するより借入返済した方が利回り高いという位まで来たら早めに返す、という方向で考えている。ローンを通じて銀行の挙動や金利について身近に考える機会もあり、これも自身的には勉強になった。仕事で株にだけ接していてローンや不動産の身近な土地勘が今まであまりなかったのだが、もっと若い頃に始めていても良かったなと思うなどした面はあった。

不動産の内覧や住宅ローンについて調べたりするのは自身には非常に楽しい期間であった。株式市場でなく不動産市場、仕事でなく日曜大工の趣味的な形ではあったものの、市場があり、需給や価格形成に影響を与える各種規制やルールがあり、需給があり、個別の物件があり、市場参加者がいて各々の思惑や利害で挙動して価格形成がなされており、それを内覧やら調査をしながら理解していく、と言ったプロセスは自身は基本的に好きなんだなと言った事は改めて感じた。ヘッジファンド現役時代の一進一退の最後の方などは正直もう、調査が好きとかでもなく苦しさが殆どだった面もあって嫌になっていた面もあったのだが、市場、調査、投資を楽しいと感じていた頃の原点を、家を購入する過程で幾らか再確認出来たような気がしている。

仕事で投資をやるのは非常にストレスもかかるし育児との両立と言う面を考えると改めてやりたいかと言うと諸々思う所もあるものの、趣味で株なり不動産なりは引き続き細々と続けて、壮年以降のライフワークにして行ければ良いなと感じている。

育児:ザ・イヤイヤ期の育児&長期育児方針の確定

こちらについては、2023年は我が家のCEOはイヤイヤ期に突入であり、イヤイヤ/反抗が始まった。地団駄踏んだり時には床に転がりバタバタいやいやいやー!とベタなアクションでイヤイヤをして来るのは中々に歯応えがあり仕事が多忙で疲れている時等は応分にエネルギーを要する面はある。

しかし全体的には、以下のような育児書に出て来る典型的な発育のペースでおかげさまで元気にすくすくと育っていると言う感じであり、感謝している。

保育園も2022年と同じインターナショナル保育園に2023年も通わせて頂き、こちらは諸々こなれて来た感じで円滑であった。英語だけでなくトイレトレーニング、はさみの使い方、各種しつけなどもしてくださっており大変に助かっている。

英語については夏に家族で欧州旅行した際に配偶者のご友人等に英語で声を掛けられてもYes/No、thank youとか簡単な単語で英語で返したりハイタッチをしたりしており幾らかは役に立っているのかなと思う面もある。

その一方で、おしり探偵の歌を延々歌ったりアンパンマンのドキンちゃんが好き、見せないように尽力しているにも関わらずクレヨンしんちゃん風味な子供に育ちつつあるなど、非常に日本人ドメスティックなテイストになるのは日本にいる以上そうなのかなと思う面もある。

父親としてはドキンちゃんみたいな女子は危険だバタコさんと結婚するのが幸せだ等と思うし、クレヨンしんちゃん方向の少年には可能な限り育って欲しくない訳だが、自身のDQN出自の延々拗れ中年していたDNAを継いでいるとなると、ちょっと悪そうだけどかわいいドキンちゃんに目が行ってしまうクレヨンしんちゃん風味の子供になってしまう、と言った面は否めないようにも感じている。

そんな訳で、子供は思った通りには育たない、教育にお金を幾ら投下して幾らのリターン、ROIと言ったような見通しの立つものではない、なるようにしかならない、と言った洗礼を早くも受けている感はある。まあ1心身ともに元気に、2大人以降でご飯を食べるのに困らず、3異性関連に諸々の意味合いにおいて困らない(ここ重要)大人に育ってくれればそれで良いと感じている。

あとは以下の書籍をはじめ日本の教育関連の本を読む、東京在住の友人知人に話を聞くなどしながら、東京をベースとした育児方針をある程度夫婦で定めて合意し、PDF14枚のレポートにまとめて家族で共有するなどした。

「フィンランドの教育はなぜ世界一なのか」については、実際にはPISAのランキングを見るとトップレベルであったのは2006年頃までであり現在は凋落傾向、フィンランド政府も公式に教育改革が必要である旨認めており、称賛されていた教育システムが何故機能しなかったのか、と言った視点から反面教師的に読みながら参考にした(以下サイトも参照)。

教育には中々正解がない中で、「一見すると非常に好印象の口触りの良い教育が、結果として上手くいかなかった」と言った失敗が確定した事例と言うのはある意味参考になった。個人的には、親の教育熱が過熱し過ぎると諸々不健全なようにも感じる一方で、子供が健全な競争の中で悔しい思いなどもしながら自分の活躍できる立ち位置を模索する、丸暗記も含めた一定以上の勉強面の物量等は必要なのかも知れないなと言う仮説をフィンランドの事例からは持つに至った。

とはいえ現在の所は水泳、体操と言った身体を動かす基本的な習い事と、あとは外で遊ぶ、室内でも色々な遊びをやる、保育園の友達との中で人間関係を学ぶと言った事で良いと感じている。

子供の教育方針に正解はないようには思うものの、子供が大きくなった際に当時はこのような社会背景でこのような考え方からこれこれの教育方針とした、と言う説明責任を果たせるようにはしておきたいと考えている。また、父と母で言っている事が異なるようでは子供もおそらく混乱するであろうし、夫婦間で考え方のすり合わせをして合意に到達しておくこと自体に価値があるとも考えている。

育児と言うのはこれ本当に大変で、仕事を独身時代の6−7割位の稼働に落としてもなお育児をすると自分の時間は殆どゼロで疲労困憊、と言う形になってしまうし四十路も佳境のおじさんとしては体力&経済力の限界に挑戦している感は応分にある。一方でやりがいは非常にあるし、親側が学びになる事も大いにあるように感じている。

2024年の展望

来年の展望と言っても特に大それた事はなく、仕事、育児をバタバタとやって1年終わる、と言う事にはまあなろうなとは考えている。

とはいえ敢えて意識高めな1年の抱負的な事を述べるよう試みてみると、今の配偶者と出会ってから、再婚、配偶者側の大学院、自身の転職、自身の大学院、子供、日本帰国、更に転職、家購入...と毎年次々とライフイベントがあり飽きなくて良いが中々に変化が多いと言った事は感じている。来年も購入した家への引越し等相応のイベントが待っている面はあるし、子供もいると色々な事は起きるものである。歳は確実に取る訳だが、心身ともに何歳でも変化に柔軟に対応出来、変化を楽しめるようでありたいと感じている。

加えて、冒頭の挿絵はDALL・E 3に描いて頂いたが、2023年はChatGPT等に代表される生成AIの飛躍の年であったようにも感じている。今後、オフィスワークのありかた、職業人の付加価値の出し方等が急激に変化して行くと感じている。失われる職、陳腐化するスキル等も多数出てくると思われると同時に、新たに生まれる職、機会等も広がっていると感じている。育児との関連で言えば子供への教育面や求められる能力適性の開発等も今後大いに変化し得ると感じている。こうした技術面の急速な発展についても好奇心を持って接して行ければと感じている。

また一方で、こうしたテクノロジー等が変化してもなお「今後10年、20年経過しても変わらないもの」は何かを常に問うようにし、そうした分野への取り組みを継続的に行ってゆければと考えている。自身の職業人としての能力開発もさる事ながら、特に子供の教育については20年後に社会人になる子供の教育を今している訳であり、時代の変化に耐えるような基礎的な土台とは何かを常に問いながら長期的な視点で考えて行ければと考えている。

2024年も、家族や友人知人が心身ともに健康ですこやかに過ごす事ができればこれ幸いと考えている。皆様におかれましても、良いお年をお迎えくださいませ。

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